このような損や失敗を防ぐためには、どうしたら良いのでしょうか。僕が重要だと考えているのは、しっかりルールを勉強しておくことと、物件を買いたいと思っている地元の複数の管理会社のホームページ(HP)を見ることです。

管理会社のHPでは、管理を請け負っている物件の案内を出しています。競合物件の住所、築年数、募集賃料や広さを知ることができ、ひいてはその地域の需要もわかります。競合物件と自分が買いたいと思っている物件の条件(治安や学区、寝室や浴室の数、ガレージに止められる車の台数、延べ床面積、設備のアピールポイント、家賃相場など)を比較してみて、明らかに条件が悪ければ、その物件は買うべきではないと判断できるのです。

この時、ローカルルールや基準をしっかり落とし込むためにも、管理会社のHPは複数読み込むことが大切です。管理費についても、会社やサービスによって大きな違いがありますので(日本語対応可の会社だと、翻訳サービスの分、割高になります)、これはメールなどで直接確認しておくと良いでしょう。

また、頼んだ管理会社が将来ダメになった時にどうすべきなのかについても、最初から考えておくべきです。 

日系の販売・管理会社から物件を購入して、日本語が通じるという理由で管理をお願いしたとして、万が一その会社が倒産してしまったら…。

たまに、「アメリカで物件を購入したが、家賃が入らず管理会社と連絡もつかない」というような話も聞きます。日本でも、管理会社が良くなければ別の会社に変更するのは当然ですよね。それはアメリカでも全く同じです。日本語での対応をしてくれる、日本語が通じる、というだけで、その管理会社に選択肢を狭めてしまうことがないようにすべきだと思います。

最低限、地元にどういう管理会社があるのか、どういう条件で受けてくれるのか、ということは知っておくべきです。インターネットなどで少し調べれば、地元にある管理会社の口コミはいくらでも見つかりますよ。

管理会社にすべて依頼、そのための「秘訣」

僕自身は2012年に初めてアメリカの物件を購入しました。インターネットを使って地元業者を通じて情報収集を進め、3日間という訪米期間中に物件を見つけて購入の段取りをし、帰国後に売買取引を完了させるというあわただしさでした。

当時は移住する前でしたから、物件の引き渡しとカギ交換、火災保険の加入、リフォームと入居者募集、税金(property tax)の支払い、クレーム対応、入退去の対応など、管理と運営に必要なことすべて、現地の管理会社に依頼していました。

管理会社には、「自分は日本にいながらアメリカの物件を賃貸したい。基本的にはそちらには行けないから、○○や××をお願いしたい」と話してメニューを事前にアレンジしました。最初は「税金の支払いまでも代行したことなんてない」と面食らっていましたが、そこはアメリカ、前例のないことはできませんと断られることはなく、遠隔地にいるオーナーでも無理のない方法を作ってもらうことができました。

ただし、自分自身でしてほしいことや、依頼したいことを主張しなければ、周りは勝手に手を差し伸べてはくれません。どこまでも自立性と自主性が尊重される風土、これもまたアメリカならではと感じます。

日本の管理会社に修繕の見積もりを依頼した場合、担当者が「出てきた見積もりが高いので、これ別のところにも見積もり聞いてみます」みたいに察して動いてくれることも多々ありますよね。アメリカの管理会社は、そういうことはほぼしません。でも、「高いから他社にも聞いてくれ」と指示をすれば、必ず聞いてくれます。そして、実際に金額が3分の1になることもあります。

自分の責任において、能動的に動いてアレンジすれば、良い状況をどんどん作り出すことはできます。でも、不動産会社などに言われたまま、「きっとやってくれるんだろう」のように受け身でいては、いつまでたっても状況は好転しません。確かに、アメリカの方がこういった国民性が強く、自分の求める結果を自身で取りに行く、と言う姿勢が求められるかもしれませんが、不動産投資家である以上、主体性を持って行動しなくてはならないのは日本もアメリカも同様です。

さて、この度も最後までお読みいただきありがとうございます。今回は、シリーズ番外編として、日本人が陥りがちなトラブルとその対策を紹介しました。また、異国で商売をする上で、「道がなければ自分で作る」という姿勢が有効であるという話もさせていただきました。

ぜひ自ら行動し、ゆだねる技術を磨いて、米国不動産投資を成功に導いてほしいと願います!

(石原博光)