不動産投資の世界でも、今や「平成生まれ」の投資家が数多く活躍するようになってきました。元号が「平成」から「令和」へと変わったこの度、今後の不動産投資業界を担っていく平成生まれの投資家5人にアツく語り合ってもらいました。

28歳にして10棟以上を所有する凄腕投資家から、数カ月前に念願の1棟目を購入した投資家まで、さまざまな「平成生まれ不動産投資家」たちは、なぜ不動産投資を始めたのでしょうか。そして、令和時代の不動産投資をどのように考えているのでしょうか?

「今後の自分のお金について考えなくてはいけないと思っている」「不動産投資を始めてみたい、けれどあと1歩踏み出せない」という同世代の皆様に読んでいただければ幸いです。

対談参加者■

秋島隆司さん(仮名)
28歳(平成3年生まれ)。サラリーマン。平成27年に不動産投資を開始し、全国にアパートやマンション、戸建てなど計約10棟を所有する。

岩脇勇人さん
26歳(平成4年生まれ)。サラリーマン。平成28年に不動産投資を開始し、区分マンション3つを所有している。

藤川駿さん(仮名)
29歳(平成元年生まれ)。サラリーマン。平成31年3月に1棟目のアパートを購入したばかり。

丸山紘大さん(仮名)
29歳(平成元年生まれ)。サラリーマン。平成29年に不動産投資を開始し、首都圏にアパート5棟と戸建て2戸を所有する。

目黒佳奈美さん(仮名
29歳(平成元年生まれ)。元銀行員。半年前に中古のワンルームを購入して、不動産投資を開始した。

「中学で経済誌読み漁り」! 不動産投資のきっかけは

―まず、不動産投資を始めたきっかけを教えてください。

秋島
4年ほど前に不動産投資を始めました。きっかけは今後の自分の生活を考えたことですね。もちろん株や投資信託という選択も考えましたが、直接触れられるものではないので実感がわかず、なかなか自分にはなじめなかった。

それで、他の投資はないかと探していたところで不動産投資に出合って、実物の資産として「見える」安心感があったし、事業を通じてさまざまな人とコミュニケーションが取れる楽しさもあって、のめり込んでいった感じです。

岩脇
僕は、中学生の頃からお金に対する関心が強かったんです。その頃から、たくさんの経済誌を読み漁っていました(笑)。

高校生の時には株式投資も始めたんですが、なかなかうまくいかず…。それでも投資の本を読んでいたら、不動産投資という存在に出合いました。その手法が自分の価値観には合っていて。それがきっかけです。

藤川
私は今年の3月に購入したばかりです。親戚が大家業をしていたので、昔からなんとなく「大家業」のイメージはありました。

直接のきっかけは、昨年秋ごろの話なんですが、友人に言われた一言ですね。社会人生活も数年たって、いろいろファイナンスのことを考えていた時に「(自分の住んでいる家の)家賃が、支出の大きいウェイトを占めてるけど、どうにかならないものか」なんて飲み会で話していたら、友人に「それなら家賃をもらう側になればいいんじゃない」と言われ、「それだ!」と(笑)。

丸山
私の場合は大学生の時に株式投資をしていて、その種銭があったんです。その運用をどうしようかと考えていたところ、不動産投資の本を読んで、面白そうだと思って物件を購入しました。

目黒
私は以前銀行で働いていたので、その中で、資産形成の大切さを知ったんです。若いうちから始めれば、万が一失敗をしても取り返しがつきやすいと思って、昨年中古の区分を買って不動産投資をスタートしました。

秋島
藤川さん、去年の秋に不動産投資をやろうと思ったとおっしゃっていましたが、世間的には不動産投資に対して、ネガティブな印象が結構あった時期(編集部注:投資用不動産に対するスルガ銀の不正融資などが発覚した)ですよね。

藤川
確かにそういう時期でした。けれど、不動産投資の成功・失敗は自分次第で、成功する人は成功するし、失敗する人は失敗する。ちょっと楽観的ではありますが、勉強していない人が失敗するのであって、きちんと、十分に勉強すればなんとかできると思いました。

―やはり不動産投資にはネガティブな印象を持っている人も少なからずいると思います。不動産投資をしていることを、皆さんは周囲に話していますか?

岩脇
僕はなんの問題もなく言っています。

丸山
私も、上司にはあまり言っていませんが、友人など周囲には不動産投資をしていると言っています。一棟目を購入した直後くらいは、「騙されてるんじゃない」とたくさんの人に言われたんですが、所有物件から実際にキャッシュフローが生まれてくるのを見ていてくれたからか、みんなも「やってみたい」と言ってくれています。先月も、私の周囲で7人、新しく始めました。

藤川
私は、よっぽど自分に近い人だけですね。親には一応「不動産投資を始めた」と言いましたが、ちょっとネガティブな印象はあったみたいです。

―みなさん20代で不動産投資を始めたわけですが、若いうちに始めるメリット、あるいはデメリットはどのように考えていますか?

岩脇
メリットは、圧倒的に「時間」だと思います。単純に、稼げる時間が若い方が長い。

藤川
その通りですね。それに、良い物件、自分にあった物件を選ぶ時間も長くとれるので、焦らずに済みます。「早く買わないと」と焦って、妥協した物件を選んでも良くないですから。

岩脇
与信が小さいのはデメリットだとは思います。

丸山
私は、デメリットはあまり感じたことはありません。若ければ返済も早く終わりますし、あとは若い方が体力もあるので、行動がしやすい。物件チェックする頻度もそうですし、行動力と言う点でもそうだと思います。

例えば、私は物件を購入する時には必ず現地に行きます。ただし、行く前に「この物件を買います」と言ってから行きます。

不動産投資家で、「買う」と言ってからすぐ現地に行く人はそう多くいません。私が買う安い物件の場合、扱う地場の不動産会社さんも、金額よりもやる気や信用を重視して一番手を決める人もいる。なので、私が一番手を取るために、わざと行くんです。それで、物件を見て物件をほめます。平日でも、会社が終わってすぐ行きます、終電でも行きますと伝えますよ(笑)。

目黒
私が感じるメリットは、覚えてもらえることでしょうか。若いことで、もちろん適当にあしらわれることもありますが、反対にすごく応援してもらえることもあります。売買でも、入居者付けでも、「あのオーナーさんは…」と、不動産会社さんに覚えてもらえるのは良いことだと思います。

「令和」の不動産投資をどう見る

―平成が終わり、令和の時代になりました。今後の、令和時代の不動産投資はどうなっていくと思いますか?

岩脇
良くも悪くも、「不動産投資」の認知度は高まると思っています。だからといって不動産投資が活発になるかというと、そうではないとも思います。さっきも話に出ましたが、あまり良くない、ネガティブイメージで「不動産投資なんて」とバリアを張ってしまう人は多いので。でも、そういう人も含めて「ああ、不動産投資ね」と会話ができるようになっていくんではないかな、と感じています。

秋島
古い戸建て、空き家問題についてはちょっと考えていければと思います。例えば、今の金融機関の物差しでは、どうしても古いものはなかなか評価がつかない。

ですが、このような「古いから悪い、新しいから良い」という基準ではなく、また別の基準で評価してもらえるようになれば、古い物件も見直されて、不動産投資においても良いことではと思います。こういった価値観は、令和でぜひ変わっていってほしいですね。

目黒
一方で、人口も減っているのに、どんどん新しい建物が増えていますよね。単純に、この先どうなるんだろうという不安感は、正直あります。

―この先叶えたい個人的な目標はありますか?

藤川
私はあまり、不動産投資でセミリタイアして…というのは考えていません。もちろんこの先規模は拡大していきたいんですが、家賃収入で親を旅行にでも連れて行ってあげられたらいいですね。

丸山
私は不動産業と言うか、やってみたいことがあって。さっきの空き家の話じゃないですが、全国の物件の中には、タダでもいいから引き取ってほしい、お金も出すからもらってほしい、という物件がありますよね。それを私が安く買って、住めるようにちゃんと修繕して、お客さんに提供できるようにしてみたい。入居付けまでして高利回り物件として新しくオーナーになりたい人に買ってもらうみたいな、そういう事業を、直近の目標としては始めてみたいと思っています。

目黒
不動産賃貸業のいいところは、自分ががんばれば成果が返ってくるところだと思います。今、世の中で働き方改革だったり、女性が働きやすい会社だったりと、いろいろ言われていますが、一方で限界もあるのかなと感じる。でも、大家業は自分ががんばることでお金を手にしつつ、自分の生きたいように生きることができる事業だと思うので、まずはその生き方を自分が叶えて、こういう生き方があるんだと広めていければと思っています。