多くの方にご応募をいただいた、「築古戸建再生コンテスト」。このたび編集部による1次審査が終了し、2次審査に進んでいただく4作品が決定しましたので、発表いたします!

2次審査は読者投票。この記事をお読みの皆様から、どの作品が「最も良かったか」を投票していただき、投票数が一番多かった作品が優勝となります。

投票方法はこの記事の最後でご案内しますが、まずはエントリー作品をご紹介しましょう!

作品名:「思わず自慢したくなる我が家」

抜けなかった柱を利用した、「世界で1つだけ」のカウンター

物件概要

所在地

千葉県船橋市

購入価格

260万円

築年数

41年

リフォーム費

207万円

賃料(年)

78万円

表面利回り

約17%

購入時期

2018年

リフォーム期間

約4カ月

<オーナー・えーうんさんのコメント>

インターネットのポータルサイトで、実需向けに販売されていた物件でした。売り出し価格は460万円だったんですが、指値をして260万円で購入。中も外もかなりボロボロな上、物件周辺には何もなく、交通の便も悪い立地で、地元の賃貸仲介会社さんからは「東京の投資家はそういう物件買っちゃうんだよね。客付けは難しいよ」と散々なコメントをもらっていました。

自分はそういう逆境に燃えるタイプで、「絶対再生させて入居させる」と心に決めました(笑)。

周辺の物件と徹底的に差別化するため、「おしゃれな感性を持ったDINKs」をターゲットとして、「自分でも住みたい」「元の状態が全く分からない」というレベルを目標に設定。知人から多能工さんを紹介してもらって、2人で何度も相談しながら、グレードアップさせていきました。私自身も週に2~3日は物件に通って塗装などをしていました。

ボロボロだった外観。リフォーム後には、以前が想像もできないレベルに

適当なDIYのせいか、デコボコだった壁。風呂場としてはめずらしい緑色の壁にリフォーム

「古着屋風」の床材やドア材もこだわり

物件自体、立っていると気持ち悪くなるほど傾いていたり、雨漏りがあったり、壁がモルタルでデコボコしていたり、配管から水漏れしていたり…と本当に問題だらけ。正直、もう二度と出合いたくないレベルです(笑)。物件の傾きを調整してもらったり、お風呂も全取り替えしたりしたので、当初のリフォーム予算70万円を大幅に超えてしまったのですが、今後のことも考えれば、満足いく結果です。

こだわりのポイントは、1階の間取りを変更した際、抜くことができずに邪魔になっていた柱を有効活用して作った、世界に1つしかないカウンターテーブルです。

おしゃれな緑色のお風呂の壁や、ダウンライトとダクトレールをふんだんにつかったリビングなども、「安く、気持ちよく、豊かな気分で住んでほしい」という思いを込めて作りました。

客付けが難しいと言われたエリアでしたが、結果的に募集から4日でターゲット通りの方に申し込みいただき、近隣相場が5万5000円のところ、6万5000円で入居いただいています。自主管理をしているのですが、電話で「とても素敵なところで気に入っています」とおっしゃっていただきました。

(オーナー:えーうんさん)

作品名:「『一生住む』と約束できた家」

自分で塗装し、「見違えた」と言われた物件の外観

物件概要

所在地

愛知県知多市

購入価格

50万円

築年数

32年

リフォーム費

約19万円

賃料(年)

54万円

表面利回り

約78%

購入時期

2018年

リフォーム期間

約1カ月

<オーナー・ケイ君さんのコメント>

工具も一切持っていないど素人でしたが、休日や仕事が終わった夜などの空いた時間を使い、ガス配管を除いて業者に一切頼まず、すべて私自身で頑張ってDIYリフォームを行いました。

もともと自分たちが住む物件を探していたところ、ポータルサイトで見たこともない破格の物件が出ました。通勤にも便利な場所だし、この価格ならどうなってもいいか、と現地も見ずに即決。一度、水回りも含めて自分で物件をリフォームしてみたい、という願望があったので、試すにはもってこいだったんです。

工具どころか車も持っていなかったので、軽トラをレンタルし、工具もホームセンターで借りました。

外壁塗装の際には、巨大な脚立もレンタルショップから借りてきたのですが、最初のうちは高い場所にビビってあきらめかけたこともあります(妻に「何言ってんの」と喝を入れられ、塗っているうちに慣れてきました)。塗装中に、近隣の住民の方が「見違えるように良くなった」と何人も声をかけてくださったのが、良い思い出です。

「最初はビビった」という、巨大な脚立に乗っての塗装作業

倉庫だった部分をつぶして、浴室と脱衣場を新たに設置

洋室への変更も、DIYで行った

もともとの物件には浴室がなかったので、倉庫だった場所をつぶして新たに脱衣室と浴室を追加。浴室は12万円ほどで仕入れ、給湯器はネットオークションを使って5000円で入手しました。

最初に述べた通り、この物件はもともと自分たちで住むつもりでリフォームしていました。しかし、購入した不動産会社さんに「こんな風にできました」とリフォーム状況を報告していたところ、「ぜひこの家に住みたいという人がいるんですが、賃貸物件にするつもりはありませんか?」と声をかけていただきました。

悩みましたが、妻とも相談して、試しに一度…ということで、賃貸に出すことに。リフォームはまだ終わっていなかったので、妻にも手伝ってもらって、どうにか完成させました。

入居者さんはこの物件をすごく気に入ってくださったようで、「ここに一生住みます!」とまで言ってくれました。

今では4つの物件を所有しているのですが、この再生物件こそが、私が不動産賃貸業を始めるきっかけの物件なのです。考えのターニングポイントを作ってくれた不動産会社さんには、本当に感謝しています。

(オーナー:ケイ君さん)

作品名:「社長にはゴミ同然、私には宝物」

古めかしい畳はすべてはがした。きれいにリフォームされた1階

物件概要

所在地

大阪府高石市

購入価格

約30万円

築年数

45年

リフォーム費

320万円

賃料(年)

75万6000円

表面利回り

約22%

購入時期

2015年

リフォーム期間

約1カ月半

<オーナー・かーとさんのコメント>

たまたま通りかかった、地場の昔ながらの不動産会社に「ボロ物件はないですか?」と飛び込んだところ、「あるよ」と言われて出てきたのがこの物件でした。実需の新築を専門にやってきたおじいちゃん社長にとっては、人の住めない「ゴミ同然」の物件だったようで、「兄ちゃん、見て、値段を付けてくれ」と言われました。

しかし、長年ボロ戸建ての再生ばかりやってきた私にとっては、宝物のように見えました。ダメもとで「30万円でどうですか?」と聞いてみると、すんなり通ってしまいました。

ただ、実際見てみるとボロボロ具合はひどく、雨漏りもあるし、物件は傾いているし、風呂場はなぜかタイルがデコボコになっていたし、脱衣場は人が乗ると床が抜けるので、またがなければ風呂場に入れない始末。

安く買えた分、しっかり再生させようと思って、以前から付き合いのあった信頼のおける職人さんに「入居者さんが快適に住める状態にまでしてほしい」と依頼しました。最終的には、柱以外は全部取り替えており、間取りも変更しています。

当時は、購入価格とリフォーム費用の総額で450万円くらいに収めたいとは思っていました。物件価格が安かったので、リフォーム費用をかけることができたのが良かったですね。

デコボコになっていた風呂場と、床が抜ける脱衣場もキレイにリフォーム

玄関先もイメージチェンジ。既存のドアに羽目板を張り付けたドアがこだわり

床も壁も、おしゃれに変更した

こだわりは玄関ドアの細工です。昔からあったドアを生かしたいと考えて職人さんにそう依頼したんですが、「やったこともないし、難しい」とちょっと難色を示されました。

でも、「ダメもとでやってみてほしい」とどうにかお願いしてみたところ、既存のドアに羽目板を貼りつけた、美しい細工に仕上げてくれました。本当に素晴らしい出来だと思っています。終わった後には、「1つ新しい武器が増えました」と言ってくれたので、嬉しかったです(笑)。

リフォーム後に客付けを開始しましたが、4日目に申し込みをいただきました。契約から丸4年がたちますが、入居者さんからは「ずっと住み続けたい家です」と言ってもらえていることが、本当に大家冥利に尽きるな、と思っています。

(オーナー:かーとさん)

作品名:「家族の姿が見える家」

建物外観。某ハウスメーカーが建てた軽量鉄骨造

物件概要

所在地

埼玉県加須市

購入価格

200万円

築年数

33年

リフォーム費

200万円

賃料(年)

86万4000円

表面利回り

約22%

購入時期

2018年

リフォーム期間

約9カ月

<猫まんまさんのコメント>

築33年、某大手ハウスメーカーが施工した軽量鉄骨造の物件です。別の物件の内見でとある不動産屋さんを訪ねたのですが、DIYが好きだと伝えたところ「それならもっとやりがいのある物件があるよ」と、今回の物件を紹介されました。当時の売り出し価格は420万円でしたが、解体費として200万円を引いていただき、さらに指値をして200万円で購入しています。

売主は家族間トラブルを抱えていたそうで、初めての内見時、外壁のいたるところに「出て行け」など誹謗中傷の張り紙やスプレー跡がありました。窓ガラスは割れているし、家の中は穴だらけで、吹き込んだ雨水で壁や畳が劣化していました。

リフォームで特に大変だったのは、家中の壁紙をすべてDIYで貼り替えたこと。リフォーム費200万円のうち、業者さんへのお支払いは約150万円で、残りはDIYの材料や道具の購入費に充てています。

キッチンは床やシンク下の扉の劣化が特に激しかった

和室の畳は吹き込んだ雨水でかなり傷んでおり、交換が必要だった

壊されたような形跡がある洋室の扉もリフォームできれいに

再生で特にこだわったのは、具体的な入居者の方をイメージしてリフォームを進めたことです。自分たち家族に近い、30~40代で子供がいる家庭を想定してリフォームしました。あとは猫が好きだったので、猫がひなたぼっこしやすいように窓辺に棚を付けました。猫共生マンションの見学にも数件行きまして、アクセントクロス以外の壁紙はあえて安い量産クロスを選ぶことにしました。

賃貸募集の前に、売り主様をご招待して家を見てもらいました。泣きながら写真を撮っていらっしゃる姿に我々の苦労も報われた思いでした(家族間トラブルの被害者がこの売り主様です)。

リフォームには9カ月もかかってしまいましたが、募集を始めてすぐに私たちがイメージした通りの方に入居いただけました。今年1月の入居なのでまだ半年足らずですが、これまで2回ほどお邪魔しています。入居者様から「友だちが遊びに来ると『いい家だね』って言われるんです。ありがとうございます」と言っていただいて、とても嬉しかったです。古い家なので不便もあると思うのですが、いやな顔をせず住んでくださっていることには感謝しかありません。

これからも家族や友人と楽しくDIYをしながら、戸建ての賃貸物件にチャレンジしていきたいです。個人的には入居者との距離は近い方が良いと思っているので、これからも今回のような、家族の姿が見えるような家をつくっていきたいです。

(オーナー:猫まんまさん)

ご応募いただいた再生物件はどれも本当に素晴らしいもので、2次審査に進んでいただく作品決めには難航しました…。

先日の中間発表でもいくつかの応募作品をご紹介いたしましたが、今回惜しくも受賞を逃した作品も、今後、楽待新聞上で随時ご紹介してまいりますので、ご期待ください。

読者投票の方法

1.上記の4作品をご確認ください

  ・思わず自慢したくなる我が家(えーうんさん)
  ・「一生住む」と約束できた家(ケイ君さん)
  ・社長にはゴミ同然、私には宝物(かーとさん)
  ・家族の姿が見える家(猫まんまさん)

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※投票は、お1人につき1回のみとさせていただきます
※別人になりすましての投票は、固く禁じます
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投票期間は6月11日(火)~6月20日(木)となっております。

皆さまの投票、よろしくお願いいたします!

(楽待新聞編集部)