全国の投資家から50件にのぼる応募作品が寄せられた「築古戸建再生コンテスト」。一次審査を通過した最終4作品の中から読者投票を行った結果、ついに優勝作品が決定! 編集部が優勝したオーナーの元へ行き、直接喜びの声を聞きいてきました。

なお最終審査の読者投票では、皆さまから約600票もの投票をいただきました。投票いただいた皆さま、ありがとうございました。

優勝は「社長にはゴミ同然、私には宝物」に決定!

投票の結果選ばれたのは、約30万円で購入した物件を見事に再生、利回り22%を実現し、入居者さんも「ずっと住み続けたい家です」と大満足の物件「社長にはゴミ同然、私には宝物」(オーナー・かーとさん)に決定いたしました! おめでとうございます! 

まずは読者の皆さんから寄せられた投票理由の中から、一部を抜粋してご紹介します。各作品の詳細はこちらからご確認ください。

優勝作品「社長にはゴミ同然、私には宝物」(オーナー・かーとさん)

投票理由に挙げている人も多かった羽目板張りの玄関ドア。職人さんのワザが光ります

物件概要

所在地

大阪府高石市

購入価格

約30万円

築年数

45年

リフォーム費

320万円

賃料(年)

75万6000円

表面利回り

約22%

購入時期

2015年

リフォーム期間

約1カ月半

読者の投票理由(一部抜粋)

・人によってはゴミに見える物件でも、リフォームの仕方で宝物に変わる素晴らしさ。玄関の細工もかわいいと思いました。

再現性がありそうで、とても参考になりました。職人さんと綿密にコミュニケーションを取り、素晴らしい物件に仕上がっていると思います。

泥くさい飛び込みからこの物件を見つけたことに夢を感じました!

・物件との出会い方が、自分にもできそうなストーリーなのが興味深いです。また仕入れ値が破格な分、再生に費用をかけられていて、見た目がオシャレなだけでなく「空き家再生」という意味合いでも素晴らしいと思いました。

・元の物件価格が1番安いのに、再生後の賃料はまずまずの高さ。再生期間も短く、とても効率の良い仕事に思えました。

物件を安く仕入れ、その分リフォームに予算を割り当てる。築古だからこそ、DIYではなく業者さんを入れて物件の中身にもこだわることで入居者さんにも安心してもらえる。そんな築古大家さんとしての戦略が気に入りました。

・私自身も築古物件を再生させる手法を専門に大家業をやってますが、この作品はビフォーアフターの差が群を抜いてます

・あのお値段であそこまできれいにおしゃれな部屋になっているのが凄いです。住む人が快適に過ごせるのを考えられたお家で素敵です。

住んでみたい!ってマジ思います!

・入居さんの「一生住み続けたい」という言葉は、不動産屋もリフォーム屋も大家も救われる一言かと。購入価格の安さとリフォーム屋さんとの連携もとてもいいですね。

・家の顔とも言える玄関のドアの細工が良かった。ゴミ・宝物、見る人が見れば、またはやれる人がやれば、思いが形になるんだなと改めて感じました。喜ばれる仕事はいつでも良いものですね。

<かーとさんのコメント>

誰よりも喜んでくれたのは、今回リフォームをお願いした職人さんです。優勝したことを伝えると、私の手をがっちりと握って、泣きそうになっていました。この物件は僕というよりはその職人さんの(作ってくれた)物件だと思っていますから、彼が喜んでくれたことが何よりも嬉しいです。

優勝賞品を手に喜びを語ってくれたかーとさん

実は、コンテストに応募した理由も、職人さんに恩返しがしたかったからなんです。今回の物件は去年の台風・豪雨の被害で雨漏りするようになってしまいました。職人さんが原因を必死で見つけようとしてくれたのですが、1年かかっても結局分からないまま。最終的には大がかりな修繕工事を行い、やっと雨漏りが止まりました。

忙しい中、時間をかけて自分の物件のために動いてくれたことに感謝していたので、お金だけでなく他の方法でも恩返しがしたかった。そこで目に留まったのが今回のコンテストだったんです。「これで決勝にでも残れば喜んでくれるかな」という思いで応募しましたが、まさか優勝できるなんて思いもしませんでした。

奥に見える赤い屋根の建物がかーとさんの物件

とは言っても、職人さんと信頼関係を築くためにはやはり「お金を落とす大家」であることが大切だと思います。

表面上どれだけ仲良くしていても、お互い商売でやっているわけだから。ビジネス上のパートナーなのであって、友達ではない。よい関係を維持しようと思ったら、やっぱりこちらとしては定期的に仕事をお願いするしかないと思うんです。

10年前に仕事を頼んだきりで、10年後に「これ壊れたから頼むわ」って言っても、真っ先に走ってきてはくれない。僕が職人の立場でもそう思うでしょう。

職人さんも暇なときは「(仕事がなくて)干上がりそうなんです」って言ってくる。そういう時、再生案件がなかったら「じゃあ妻の実家でも直してやってくれ」って頼んだりします。俺何やってるんやろうなって思いますけどね(笑)。

残り3作品にもたくさんのコメントが!

優勝こそ逃したものの、その他の3作品にもたくさんの投票が集まりました。それぞれの投票理由をここでご紹介します(以下の掲載順は得票数とは無関係です)。

「思わず自慢したくなる我が家」(えーうんさん)

読者投票でも人気だった、抜けない柱を活用したカウンターテーブル

物件概要

所在地

千葉県船橋市

購入価格

260万円

築年数

41年

リフォーム費

207万円

賃料(年)

78万円

表面利回り

約17%

購入時期

2018年

リフォーム期間

約4カ月

地元の仲介会社から「客付けは難しい」とダメ出しをされた物件。ところが「逆境に燃えるタイプ」だというえーうんさん、「絶対再生させて入居させる」と心に決めてリフォームに取り組みます。リフォームでは、構造上抜くことができない柱をおしゃれなカウンターテーブルとして活用するなど、デザインにこだわりました。結果、相場より1万円高い家賃で入居者を獲得しています。

読者の投票理由(一部抜粋)

「世界に1つしかないカウンターテーブル」の部屋がオシャレ! ちょっと住んでみたいと思える内装でした。リフォーム費用が予算をオーバーしたとのことですが、近隣相場より高い賃料で入居付けできており、しっかりと成果に繋がっている点もポイントが高いです。

・照明の使い方や抜けない柱を上手に活用されている点がいいアイデアだなと思いました。自分も住んでみたいです。

・えーうんさんの「絶対に再生させて入居させる」という想い、Before Afterの変化、「世界で1つだけ」のカウンターに惹かれました。とても素敵な事例を見れて勉強になりました。

・壁を抜いて大きなLDKにする発想はあったのですが、抜けない柱が私の中ではネックでした。こういった世界にひとつだけのオリジナルのテーブルや棚に変更する画期的なアイディアに感動です。うちも参考にさせて頂きます。

・カウンターかわいい!ここでラーメン食べたいです!

・照明の使い方がとても上手で、築古とは思えない魅力的な内装になっていると感じました。

 

「『一生住む』と約束できた家」(ケイ君さん)

外壁塗装をはじめ、DIYの腕前に注目が集まった作品

物件概要

所在地

愛知県知多市

購入価格

50万円

築年数

32年

リフォーム費

約19万円

賃料(年)

54万円

表面利回り

約78%

購入時期

2018年

リフォーム期間

約1カ月

工具も一切持っていない「ど素人」の状態から、ガス配管工事をのぞくすべての作業を自力でDIYリフォーム! なんと外壁も全面DIYで塗っています。最初のうちは「高いところにビビってあきらめかけた」(ケイ君さん)こともありましたが、家族や近隣の方に支えられて無事完成。結果、リフォーム費を劇的に抑え、70%超えの利回りを実現しています。

読者の投票理由(一部抜粋)

・はじめてのDIYなのに短期間、低コストで再生させたのはすごい。

水回りまでDIYして見事成功を収めたその勇気と手腕は、新米投資家の良い刺激になります。

・小ぶりで倉庫付きの格安物件を選んだ点が優れている。その結果、利回りがすごい。改装も素晴らしいがそれ以上に購入物件の選択が光る

・外壁塗装のDIYは一番大変だと思います。オーナーさんの苦労が写真でもよく感じられて応援したくなりました。

・素人ながら一生懸命手造りで仕上げ、また利回りもよく素晴らしい。夢があると思いました。やる気さえあれば、貧乏でも参加できますし。

・全て自分でDIYしたと言うことですが、信じられないクオリティなのが素敵です。是非見習いたいと思いました。

 

「家族の姿が見える家」(猫まんまさん)

特に劣化が激しかったキッチン周りもリフォームでキレイに

物件概要

所在地

埼玉県加須市

購入価格

200万円

築年数

33年

リフォーム費

200万円

賃料(年)

86万4000円

表面利回り

約22%

購入時期

2018年

リフォーム期間

約9カ月

家族間トラブルで、外壁も内装もボロボロだったこの物件。購入した猫まんまさんは、「30~40代くらいで、猫と子供のいる家族」を入居者としてイメージし、リフォームをスタート。室内の壁紙はすべてDIYで張り替えたほか、猫のためのひなたぼっこスペースも設置しました。リフォームを終えた物件を見た前オーナーが、涙を流しながら写真を撮っていたというエピソードが印象的です。

読者の投票理由(一部抜粋)

・アフターの写真をみていると、本当に家族が生活しているのが想像できる!素晴らしい!

・誹謗中傷という悲しく暗いイメージから一転、明るく柔らかく、家族が暮らす温かい家になっているところに感激しました。

・利益だけを追い求める大家さんが多い中、売主さん、借主さんとの関係性が良好で、三方よしを目指す素晴らしいオーナーさんだなと思います。

・売主さんの人生を再生させたリフォームだったのではないかと思います。買手、借主(住人)の人生に影響を及ぼす不動産は多々あります。でも売主をこんな形で救済するリフォームはあまり聞きません。

・奇をてらったところがなく、落ち着いた感じで好感が持てる家。また、採算性もかなり良い。さらに、軽量鉄骨造の物件なので今後も長期間使えそう。本当の掘り出し物という感じ。

・投資という事業である以上、収益を上げるという目的はやはり一番ですが、築古戸建の場合は特に「再生」することで建てた方の思いやその地域の活気を「再生」する力があるのではないだろうか…猫まんまさんの作品からは、そんな、「築古戸建再生」の社会的意義も伝わってくるようでした。

今回の企画「築古戸建再生コンテスト」は、私たちにとって初の試みです。読者の皆様に受け入れていただけるか、不安な部分もありました。しかし、たくさんのご応募、ご投票をいただき、とても嬉しく思っています。本当にありがとうございました。

今回、惜しくも受賞を逃した作品の数々も、本当に素晴らしいものばかりでした。その他の作品についても引き続きご紹介していきますので、楽しみにお待ちいただければ幸いです。

(楽待新聞編集部)