ある日、楽待編集部に1本の動画が届いた。

「○○くん、ちょっと話だけいいかな? 5分ぐらい。…2、3分」

空き缶や雑誌、アニメのグッズなどが散乱する部屋のベランダから、落ち着いたトーンで声をかける男性。その目線の先には、薄汚れた毛布にくるまって寝転がる男の姿があった。

「ベランダのゴミ、隣にはみ出てるから、それだけ片付けてもらっていいかな? 隣の人迷惑してますし」

男は同じ態勢のまま、無視を続ける。

「滞納男」はどう生まれたか

声の主は、このアパートのオーナー、飯野さん(43)。男はこの部屋の入居者で、20代前半。飯野さんは、家賃滞納をはじめ、この男をめぐるトラブルの数々に悩まされ続けているという。

6月下旬。楽待編集部は飯野さんに会いに、この物件がある埼玉県東部へ。詳しいいきさつを聞いてみることにした。

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