
PHOTO:kokoroyuki/iStock
楽待では4半期に1度、楽待の掲載物件情報をもとに、投資用不動産市場調査を行っている。今回は、2020年1~3月期の結果を公表する。(調査期間:2020年1月1日~同年3月31日、対象:期間中に「楽待」に新規掲載された全国の物件)
2020年1~3月期は、全種別で物件価格の下落傾向が見られた。1~3月期の平均物件価格を前年10~12月期と比較すると、一棟アパートはマイナス53万円、一棟マンションがマイナス880万円、区分マンションでマイナス95万円となっている。
2020年1~3月期の一棟アパートの平均物件価格は6189万円となった。前年4~6月期の6394万円以降、6381万円(7~9月期)、6242万円(10~12月期)と物件価格が徐々に下落し、利回りは上昇傾向。1~3月の平均利回りは2019年10~12月期と並び、過去3年で最も高い9.62%となった。
区分マンションの平均価格は、1563万円まで下落。また、2019年10~12月期に一旦上昇した一棟マンションの平均価格も、1億8369万円まで下落した。
一棟アパート利回りの上昇傾向は変わらず
2019年1~3月期以降、一棟アパートの利回りは緩やかな上昇傾向にある。
反面、物件価格は2019年に入って下落し続けている。2020年1~3月期の平均価格は、前年同時期(6758万円)と比較してマイナス569万円となる6189万円だった。
一棟マンション利回りは再び上昇
一棟マンション価格については、2016年10~12月期から下落傾向にあった。
2020年1~3月期は、前年10~12月期から880万円下落の1億8369万円に。前年年の同時期(1億8464万円)と比較してもマイナス95万円となっている。価格の下落に伴い、利回りは上昇。1~3月期の平均利回りは8.18%と、前期比で0.29ポイント上昇した。
区分マンション価格は下落
融資の引き締めなどにより物件価格が下がる中、2019年10~12月期は区分マンションの価格に上昇傾向が見られていた。
しかし2020年1~3月期の平均価格は、前期(1658万円)と比較すると95万円下落の1563万円。それに伴ってわずかながら利回りも上昇し、0.03ポイント増の7.81%となっている。
◇
2020年はじめの3カ月は、全物件種別に価格の下落傾向が見られた。一棟アパートの平均価格は2019年に引き続き下落を続け、一旦価格が上昇傾向にあった区分マンションも下落を見せている。
今後は、特に「コロナショック」の影響が市場にどう反映されるのかが焦点になってくるだろう。「価格は下落する」と予測する不動産投資家も多いが、引き続き、物件価格や利回りの動向が注目される。
※本記事に使用した「投資用不動産の市場動向レポート」は楽待に掲載された物件情報を基に当社が独自に作成したものです。その内容および情報の正確性や完全性を保証するものではありません。
(楽待新聞編集部)
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