
PHOTO:haku/PIXTA
過去最強クラスの台風が日本列島に上陸しそうだ。
9月1日、小笠原近海で発生した台風10号「ハイシェン」。気象庁と国土交通省は4日午後、緊急記者会見を開き「今後特別警報級の勢力まで発達し、広い範囲で甚大な影響が生じるおそれがある」と説明、「最大級の警戒が必要」と強い危機感を示し、今日4日までに台風への備えを終わらせるよう呼びかけた。
台風の進路に当たる奄美大島や九州地方などでは当然、最大級の警戒が必要だが、それ以外の地域でも今後、新たに大型の台風が接近・上陸する可能性もある。不動産オーナーが台風被害から物件を守るためにはどのような備えが必要になるのか、改めて整理しておこう。
台風上陸前、オーナーが知っておくべき注意点
気象庁は一般家庭に向けた台風への備えとして、防災用品や水の確保、戸締まり、排水溝の点検や清掃などをホームページで呼びかけている。
では、賃貸物件を所有する不動産オーナーはどのような点に注意すべきなのだろうか? さくら事務所でホームインスペクターを務める田村啓氏によると、特に危険なのが「空室のある物件」だという。具体的にどんな被害が想定されるのか、順番に見ていこう。
1.エアコンの配管貫通部からの浸水
田村氏によると、まず注意したいのがエアコンの配管の貫通部だという。退去後にエアコンが撤去され、外壁を貫通する配管の部分が埋められていないままになっている場合、そこから水が室内に入ってしまうためだ。
プロフィール画像を登録