レオパレス21が、2021年3月期第1四半期の決算を発表しました。

そして、投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループ(以下フォートレス)から出資・融資などで572億円の資金を受け、再建を目指すことになりました。

今回は、そのフォートレスから支援を受けることになったレオパレス21の決算について、内容を確認していきましょう。

フォートレスから572億円の資金支援

まず、従前の報道およびレオパレス21が発表していたように、2020年6月末時点でレオパレス21は118億円の債務超過に陥っていました。

決算数値の概要は以下の通りです。

<2021年3月期第1四半期決算概要>

売上高1039億円(前年同期比▲93億円、▲8.2%) 
営業利益▲68億円(同▲26億円)
経常利益▲68億円(同▲33億円)
当期利益▲141億円(同▲84億円)
純資産▲118億円(=債務超過)

売上高は入居率の低下により減収となり、原価及び販管費の削減によっても貸料収入低下を補うことができなかったことから営業利益、経常利益も赤字幅が拡大しています。

そして、特別損失として固定資産及びのれんの減損損失37億円、希望退職に伴う退職特別加算金25億円、施工不良にかかる工事関連損失19億円などを計上し、当期利益は前年同期比で赤字が大幅に拡大しています。

結果として、純資産は118億円の債務超過となりました。

この債務超過を受け、フォートレスによって資金支援がなされることが同時に発表されています。レオパレス21は、第三者割当による新株発行120億円、新株予約権発行2億円、新株予約権付ローン300億円、子会社の優先株発行150億円によって合計572億円(手取り540億円)の連結ベースでの資金支援をフォートレスから受けることになりました。

子会社には「ビレッジハウス」、フォートレスとは

フォートレスは、不動産、不良債権、企業の経営権取得を目的としたプライベート・エクイティ・ファンドなどを中心に投資する米国の投資会社です。2017年にソフトバンクグループ(以下、ソフトバンクG)に買収されています。ユニゾHDのTOBの最中、ホワイトナイトとして参戦したことでも大きな話題を集めました。

不動産への知見もあり、過去には東京ディズニーリゾート近くのシェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテルを取得したり、

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