PHOTO: amadank/PIXTA

ときどき、「不動産仲介業者はいらない」という声を聞くことがある。

個人間での直接取引による不動産売買は日常化していないものの、近年では、テクノロジーの進化が少しずつ不動産業にも影響してきており、不動産営業マンの必要性が問われはじめている。今回は、元仲介業者である筆者が、不動産営業マンの存続問題について語っていく。

投資家の質問に答えられない営業マン

不動産業界は、新卒入社だけでなく中途採用の雇用も多い。そのせいか、仲介営業マンの中には宅建士(宅地建物取引士)資格を持たない人も多く、不動産知識や実務経験が浅い状態で顧客の対応をしていることがよくある。

実は、かくいう筆者も仲介会社に入社したての頃は同じようなもので、宅建士資格を取ったばかりであり、不動産実務の経験はゼロの状態で営業をしていた。当然ながら、顧客の質問にも満足に答えられないような状況だった。

こうした背景から、「営業マンよりも投資家のほうが不動産に詳しい」といったケースは多いと思われる。そうなると、投資家よりも不動産の知識や経験が浅い営業マンは、必要といえるのだろうか?

また、仲介営業マンの主な仕事として、顧客への物件提案から始まり、買付け(購入申込)が入ると物件調査や取引完了へ向けて案内などを行うのが一般的。しかし、こうした一連の流れは、必ずしも営業マンが行う必要性はない。

営業マンよりも営業事務員のほうが重要になる?

営業マンの能力によって不動産売買の安全性や危険性が変動するのであれば、いっそのこと投資家は自分で物件調査をしたほうが安心できるし、個人が気軽に物件調査を行える時代になってきている。もちろん、売主とのやりとりや契約書・重要事項説明書などの作成といった専門的な部分は仲介業者に委ねたほうがよいが、こうした業務は営業マンでなくてもできる。

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