不動産投資歴20年の不動産投資家「テリー隊長」全面協力のもと、「初心者が必ず知っておきたいシミュレーションのすべて」をテーマに基礎知識を学んでいくこの連載。

第8話となる今回は、不動産投資において、キャッシュフローにも大きな影響を及ぼす「固定資産税」や「不動産取得税」について学ぶ。

<登場人物紹介>

 テリーさん
50代半ばの不動産投資家。IT企業A社の元社員。20年前に不動産投資を始めた。50歳で会社を早期退社し、不動産賃貸経営を行いながら、悠々自適の生活を送っている。

 楽太君
30歳のサラリーマン。A社に勤務し、以前テリーさんの下で働いていた。素直で好奇心旺盛な性格。将来になんとなく不安を覚えて、不動産投資に興味を持ち始めた。数字は少し苦手。

第7話から続く)

不動産投資に興味を持ち始めたものの、どうにも知識が乏しいサラリーマン・楽太。そこで、会社の大先輩で、不動産投資家のテリーさんに教えを請いながら、不動産投資で失敗をしないためのシミュレーションを学ぶことになった。

前回、不動産投資の考え方の中でもつまづきやすい「減価償却」や「デッドクロス」について理解を深めた楽太。今回は、不動産投資にかかわる「税金」を再び学んでいく。

★前回のおさらい★

・法定耐用年数は、それぞれの物件構造ごとに、実際の耐用年数よりも短く定められている。
・物件の購入費用は、ルールに基づいて毎年一定の経費にする。これを減価償却費と呼ぶ。
・減価償却額を元金返済額が上回った時をデッドクロスと呼ぶ。
・デッドクロスが起きるかどうかは、シミュレーションで確認できる。

★今回の目標★

・不動産投資のステージごとにかかる税金を理解する
・固定資産税額がどのように定められているのかを学ぶ
・不動産取得税がどのようなものかを理解する


「納税♪ 納税♪ 納税♪」

 


(回を追うごとにテリーさんが壊れていくような気がする…)「テリーさん、ほんと、大丈夫ですか?」

 


「ごめん、ごめん。この前、高額な納税をしたから、頭がおかしくなったかもしれないなぁ…。ベンツぐらいは買えそうな金額だったよ」

 


「えっ、ベンツって! すごいですね~」

 


「何を言っているんだよ。君だって、所得税、住民税、社会保険料で年間120万円以上も払っているじゃないか。サラリーマンは天引きされているから納税意識が低いなぁ」

 


「そうか。僕もそんなに納税しているんだ…」

 


「不動産投資を始めれば、すぐに国産車ぐらいの金額は毎年納税するようになるよ。ということで、今回は不動産に関する税金の話をしよう。もちろん、不動産投資シミュレーションとも密接な関係だからね」

不動産投資、各ステージで払う税金って?


「まずはこの図を見てほしい」


「これらが不動産投資にかかる税金だよ。購入・運用・売却/継承の3つのステージがあって、それぞれのステージでいろいろな税金を払わないといけないんだ」

会員限定記事です

この記事の続きを読むには、会員登録が必要です
会員登録(無料) ログインする