PHOTO: Hiroko/PIXTA

不動産投資で資産形成をしていくにあたって、「どのような物件を購入すべきか」「規模拡大のための戦略をどのように立てればよいのか」といった悩みを持つ初心者は多い。大家デビューを果たしたものの、2棟目以降融資が下りない、と頭を抱える人もいるだろう。

こうした悩みに対して、「買い進められていない人は、1棟目から3棟目にとるべき戦略を誤っている」と指摘するのは、22歳で不動産投資を始め、20代のうちに家賃年収6000万円を達成、現在は不動産会社「コスモバンク」の代表取締役を務める穴澤勇人氏だ。

では、物件を買い続け、安定した収入を得るためにとるべき戦略とはどのようなものなのだろうか。

物件を買い続けて、投資規模拡大し、安定的な資産形成を行っていくための考え方を聞いた。

不動産投資で、毎月1500万円もの手残りを得ているコスモバンク株式会社の穴澤勇人社長が、自身の不動産投資ノウハウや金融知識をYouTubeでわかりやすく解説します。公開されている動画は100本以上。ぜひご覧ください。

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不動産投資家が「買い続けられない」理由

―穴澤さんは、20代で家賃年収6000万円を達成されたそうですね。

約10年前に、22歳で約3200万円のアパートを購入して、不動産投資を始めました。個人では最大13棟を所有し、家賃年収6000万円を達成したのは27歳の時です。2018年に自分の不動産投資の考え方を引き継いだ不動産会社を立ち上げ、会社で約25棟、家賃年収約3億円、年間1億8000万円のキャッシュフローを得ることができています。現金買いも含め、総投資額は約30億円です。

―不動産投資をする上で気にしなくてはいけない数字はいくつかあるかと思いますが、穴澤さんが最も重視しているのはどんな数字でしょうか?

私が重視しているのは、「手残り=税引き後のキャッシュフロー」です。これをいかに最大化できるか考えています。最終的には「不動産投資から得られた現金だけで、継続的に物件を買い続けられる」という状態が理想だと思っていますね。

―「買い続ける」ための戦略が、穴澤さんの不動産投資で重要視しているテーマだと伺いました。

多くの不動産投資家の願いじゃないですか。「問題なく買い続けたい」「どんどん規模を拡大していきたい」というのが。でも、実際には2棟目、3棟目でつまずいてしまっている、途中で規模拡大ができなくなってしまっている、という不動産投資家は非常に多いです。

なぜ彼らがそういう状態に陥ってしまっているかというと、規模拡大のことを考えないままに、1棟目から3棟目にとるべき戦略を誤ってしまっているからです。不動産投資は非常にシンプルで、「キャッシュを生み出せる物件かどうか」を重視しなくてはいけないんです。

特に、「生命保険代わりになる」とか「年金代わりになる」「節税になる」なんてうたい文句に乗って、まったく手残りがない物件を買っている人もいます。じゃあ、それで実際に節税になるのか、というと、計算してみると節税にならないんです。不動産投資をしようとしているのに、税の知識が乏しい人が多すぎます。

―不動産投資家は、税金の知識もしっかり身に着けておくべきだと考えますか?

当然です。特に、年収1000万円以上であれば、税金の知識があったほうが絶対に良いです。不動産投資で言えば、物件を毎年買い続けられている人は、例外なく税金の知識がある人です。

―どのような知識を持っておくべきなんでしょうか?

これは後で説明しますが、不動産投資でキャッシュを生み出す戦略をとるためには、減価償却の知識は必要ですね。それと、所得税、累進課税の仕組みについては最低限知っておくべきだと考えます。

何より、特にサラリーマンの方は、自分が支払っている税金がいくらなのかを把握するところから始めてほしいです。

買い続けるための「3本の柱」

―買い続けたいと思っているのであれば、不動産投資初期に、規模拡大を見据えた戦略を考えるべきだということでしょうか。

その通りです。あとでもう少し詳しくご説明しますが、1棟目から3棟目には、しっかりとキャッシュを生み出す物件を選び、そして家賃収入を得ることが重要だと思います。

そして、こうした家賃収入を含めて、「1年で1000万円の現金が作れる」というベースさえできれば、その後も順調に規模拡大、資産形成ができます。

―「1年で1000万円の現金が作れる」という環境を整えることが、買い続けていくために必要なことですか?

そうです。その仕組みさえ作ることができれば、資産形成は可能です。ですが、思うように資産形成ができないサラリーマン不動産投資家も多いでしょう。そういう人は、「家賃収入」に頼り切りの1本足戦略になっていると感じます。

本当にきちんと増やし続けたいのであれば、「3本の柱」をしっかりと作り出すべきです。

―「3本の柱」とはそれぞれどういうことでしょうか?

1つ目は「家賃収入」。これはもちろんですね。2つ目が、先ほどから話している「減価償却による税金の還付」になります。3つ目が、「本業の収入とその貯金」です。不動産を増やす間は、家や車にお金を使うのではなく、極力貯金をしていく。この3つの柱で、1年間で1000万円の現金を貯められるようにしていくのです。

これは、年収1500万円ほどのサラリーマンであれば、問題なくできる範囲です。

一例で言えば、まず所有物件から家賃収入の手残りとして400万~500万円を得る。所得税については減価償却と損益通算をフル活用して、本業の所得をつぶし切って200万円に近い還付を受ける。加えて、本業から得た給与から200万円以上を目標に貯める。これだけで1年で1000万円弱が作れます。もちろん物件規模や構造、耐用年数にもよるので一概に簡単という訳ではありませんが、十分可能な数字だと思います。

―1年間で作った1000万円を利用して、また次の物件へ、と規模拡大していくんですね。

例えばそれを2年繰り返して、貯まったお金で物件を現金買いし、それを共同担保に入れて…ということもできます。そうすれば返済比率も下がりますから、銀行にも喜ばれて、融資承認が下りやすくなります。

一法人一物件スキームだとか、不正融資だとか、そんなことをしてまで融資を受ける人がいますが、正直に言って、なぜそんなことをしているのかと思います。個人で借り続けるためには、銀行が貸したくなるように、無担保の物件を持つとか現金を一生懸命作るとか、そういうまっとうなことをシンプルにし続ければ良いだけなんですよ。

穴澤勇人…コスモバンク株式会社代表取締役。22歳で不動産投資を始め、27歳で家賃年収6000万円を達成した。その実績をもとに不動産営業マンに転職し、2018年に独立

1棟目から3棟目まででとるべき戦略とは

―1年で1000万円貯めるために、しっかりキャッシュを生み出す物件を選ぶべきだということですが、その「1~3棟目にとるべき戦略」について教えてください。

先ほども話しましたが、私は不動産投資において、何よりも「手残り=税引き後CF」を最大化することが一番大切であると考えています。そして、手残りを最大化するために、1~3棟目では「金利を気にせず、それよりも融資期間をできるだけ長くとる」べきです。

―なぜそのように考えているのでしょうか?

不動産投資は「雪玉」のようなもので、転がすことでどんどん大きくすることが可能です。ですが、もしその「雪玉」の芯がしっかりしていなかったら、いびつな形になってしまったり、途中で割れてしまったりしてしまうでしょう。不動産投資では、その「芯」が1棟目から3棟目にあたります。ここで手残りをしっかり生み出せる仕組みを作っておくべきなんです。

融資期間が長ければ、もちろん返済総額は増加しますが、手残りも多くなります。貯まった現金で次の投資への弾みをつけることができるのです。

―どういった物件を購入すべきなんでしょうか?

やはり、中古・築古で、しかし土地値が一定程度ある物件です。こうした物件を、30~35年程度の期間で引くべきです。減価償却の観点から建物は耐用年数を超えている方が節税には有利にはたらきやすいです。相対的に利回りが高くなりやすいのもいい点ですね。

実際、融資自体は難しいという側面もありますが、耐用年数を超えても融資する地銀や、ノンバンクなどの金融機関も複数ありますから、付き合いのある人に紹介してもらうなどして、こうした金融機関を開拓していくことも重要です。

ちなみに、1棟目に「新築物件・金利1%・20年」というような買い方をする方もいますが、これは手残りの最大化という面からすると悪手です。なぜかというと、2年目以降に税金がとられてしまうから。新築だと低金利は実現できるのですが、減価償却が小さいため、所得税の圧縮につながらないケースも多いのです。

新築がダメだと言っているわけではありません。税金の知識がないまま買ってしまうのがダメなのです。雪玉の芯ができて、「あとは転がすだけ」というときに新築物件を組み入れる、などの戦略は間違っていないと思います。要は順番の問題で、投資序盤では「手元の金融資産をいかに厚くするか」が最大のテーマなので、そのためには先述の3本の柱すべてを使った方が早いと思います。

2棟目以降、融資不可なのは「儲かっていない」から

―これまでの経験から、規模拡大に失敗してしまう方というのはどのような方でしょうか。

これまで話してきたことでもありますが、やはり規模拡大のことを念頭に置かずに、1棟目の物件単体で「良い物件を買えた!」と思ってしまっている人ですね。立地が良い、金利が安いなど「良い」と思うポイントはそれぞれですが、結局キャッシュが貯まるかどうかをきちんと見られていない人は多いです。

―1棟目は買えても、それ以降融資が出ないと悩む人もいます。

金融機関からすれば、属性が良ければ1棟目は何でもOKだと思って出しているケースはあるでしょう。その上で2棟目、3棟目の融資承認が下りない人は、簡単に言えば「あなたの会社は借金の割に儲かっていませんね」と金融機関から言われているだけなんです。つまり、1棟目の物件選びに失敗してしまっているということです。

そして、なぜ物件選びを失敗したかと言えば、不動産会社に言われるがまま、「不動産会社が売りたい物件」を買ってしまったからです。

知識のないまま、高利回りだからというだけでがけ地や旗竿地の物件を買ってしまっている、というケースもそうかもしれません。こうした物件は土地の評価が出ないので、2棟目以降の融資はかなり厳しくなってきます。

―知識不足、そして戦略をしっかり描けていないことが原因ということですね。

そう思います。不動産会社の営業マンも、自分が投資用物件を所有しているわけではなく、税金や融資の引き方など、知識を全く持っていない人も多く存在します。こうした人から正しい知識を得られず買ってしまって、失敗しているという人もいるでしょう。

やはり、きちんと自分自身で不動産投資について学ぶことは非常に重要です。その上で、きちんとノウハウを持った不動産会社をパートナーとして選び、二人三脚で「買い続けられる」不動産投資を進めていっていただければと思います。

不動産投資で、毎月1500万円もの手残りを得ているコスモバンク株式会社の穴澤勇人社長が、自身の不動産投資ノウハウや金融知識をYouTubeでわかりやすく解説します。公開されている動画は100本以上。ぜひご覧ください。

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