「佐々木マコト」さんが一棟目に購入した中古アパートの外観

毎月入居者から家賃収入を得ることができる不動産投資に、魅力を感じる人は多い。しかし、実際に買ってみないと分からないことも多くある。せめて、どのような収入や経費があるのか、あらかじめ知っておきたいところだろう。

そこで、この企画では、ある大家が所有する1つの物件に着目し、その物件の購入から現在に至るまでの詳細な収支を確認していく。どれほどの家賃を得られ、修繕にはいくらかかったのかなど、数字の詳細を見ていくことで、賃貸経営の流れを学ぶことができる。

今回は、中古一棟物件を複数所有する、「佐々木マコト」さんに取材した。佐々木さんは投資歴25年で一棟アパート4棟、戸建6戸などを所有し、年間収入は約900万円だ。

そんな佐々木さんに紹介してもらうのは、25年前に一棟目として初めて購入した中古一棟アパート。購入時の表面利回りは10.6%で、自己資金3割を出して購入したのだという。現在も保有しているこのアパートだが、いったいどれくらい儲かったのだろうか。

収支のチェック

※月間支出は直近の年間支出を12カ月で割って算出 ※税金…所得税・住民税を合わせて30%で算出 ※減価償却…支出としては発生しないが、経費として計上

※税金…所得税・住民税を合わせて30%で算出 減価償却…支出としては発生しないが、経費として計上

※税金…所得税・住民税を合わせて30%で算出 減価償却…支出としては発生しないが、経費として計上

※税金…所得税・住民税を合わせて30%で算出 減価償却…支出としては発生しないが、経費として計上

-現在の家賃収入を教えてください

この物件は、単身者向けの部屋が6室ある中古一棟アパートです。現在は6室中すべての部屋に入居者がおり、毎月約18万6000円の家賃収入があります。オーナーチェンジで購入した当初、平均家賃は4万円前後でしたが、建物や設備の劣化で競争力が低下していったことに伴い、現在は平均約3万円まで家賃を下げています。周辺の家賃相場は4万5000~5万円なので、相場よりもかなり安い家賃設定になっています。

そのためか、入居期間が非常に長いです。1人は私が物件を購入した25年前から住んでおり、他にも10年以上住んでいる方が3人います。

また、自動販売機のほか、屋上に太陽光発電設備も設置しています。自動販売機で毎月約7800円、太陽光発電で約9000円の売上げがあります。これらの収入と家賃収入を合わせて、月間の売上げは約20万円、年間にすると約240万円です。

-支出の内訳について教えてください

この物件は2500万円で購入していますが、750万円の自己資金を入れ、残りは都市銀行から金利2.925%、30年で借入をしています。現在のローン返済額は毎月約6万8000円で、年間約82万円を返済しています。現時点での保有期間が25年で、融資期間が30年ですので、あと5年ほどで完済予定です。

退去時の原状回復費を含めた修繕費用は年間平均で約5万円ほどです。13年目に240万円をかけて大規模修繕を行いました。

25年目はエアコンが故障したため、10万円の費用が掛かりました。時間がなく仲の良い不動産会社にエアコンの交換を丸投げしたため、少し割高になってしまいましたね。

固定資産税・都市計画税は年間4万6900円、火災保険料は年間約2万9000円です。管理費については、保有9年目から20年目まで管理委託をしていました。期間中は入居者がいる部屋1室につき、月1000円を支払っていましたが、現在は自主管理に切り替えています。

直近の年間の売上と経費を差し引いた収支は約200万円で、税引き後利益は142万円です。元本返済分を差し引いた、実際の手残り金額(税引き後CF)は約77万円です。

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