宮城県石巻市で空き家を再生してシェアハウスなどを運営し、地域活性化に奮闘する女性起業家がいる。設計施工・管理などを手掛ける株式会社巻組(石巻市)の代表を務める渡邊享子さん。大学院生だった東日本大震災直後からボランティアとして現地で活動し、そのまま移住・起業した。空き家となった築古住宅を買い取るなどして、自社でリノベーションの施工から賃貸住宅の管理運営までを担う。

賃貸物件の入居者として、安定収入がないフリーランスの人や芸術家なども歓迎。家具付きで短期入居が可能な賃貸物件を用意することで、地域外からの移住者を呼び込み、街に新たな風を吹き込む狙いだ。復興後も人口減少が深刻な被災地で、賃貸業に情熱を注ぐ1人の女性の姿を追った。

 

住居不足の被災地で

渡邊さんは現在、代表を務める巻組で一級建築士ら6人のスタッフとともに活動する。東日本大震災の被災を免れたものの、住民が地域外に転居するなどして増えた空き家を買い取りまたは借り上げ、低コストでリノベーション。シェアハウスを中心とした賃貸住宅や民泊を運営している。

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