PHOTO: keikyoto/PIXTA

今回は、2021年度の賃貸不動産経営管理士試験と宅建士試験の両方に出題された、建物賃貸借契約における残置物の処理について紹介します。

賃貸借契約期間中に賃借人がお亡くなりになって、相続人が不明だったり、親族らの保証人がいなかったりした場合、オーナーは勝手に契約を終わらせ、部屋に残った物(残置物)を処分するわけにも行かず、とても煩雑な手続きが求められます。その結果、近い将来そのようなことになりそうなご高齢の方に貸したくなくなるという問題が発生しています。

そこで、国土交通省は2021年6月7日に「残置物の処理等に関するモデル契約条項」(以下、モデル条項といいます)を発表し、上記の問題を解決するための1つの指針を示しました。

本記事では、上記のモデル条項なども参考にしつつ、賃貸借契約の解除や、残置物の処理の問題を解説します。

賃料滞納されたら、カギを付け替えても良い?

さっそく、今回のクイズです。

賃料を滞納する賃借人が留守の間に、部屋の中の家財道具を別の場所に移動し、鍵を付け替えることはできる。○か×か。

起きてはほしくない賃料滞納ですが、万が一発生してしまったときに正しい対処ができるようにしたいものです。

このような対応は可能なのでしょうか?

 

では、正解発表とまいりましょう。

答え:×

できません。

当然ですが、日本は法治国家であり、相手の意に反して実力行使をする際は、法律に定められた手続きによらなければなりません。これを法律用語で「自力救済の禁止」と言ったりします。

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