物件購入を検討する際、まずは「物件資料」の確認から購入判断を進めていく投資家は多い。一方、資料に書かれた情報の判断方法がわからず、悩んだ経験があるという人もいるだろう。
この連載では、各回1人の不動産投資家に物件資料を見てもらい、物件資料チェックの仕方を話してもらう。今回は、「新築用の土地」の資料を扱う。チェックしてくれるのは、不動産投資歴20年のFIRE大家「テリー隊長」さんだ。楽待新聞での連載を書籍化した『数字でキチンと学ぶ 不動産投資のキホン』を今年7月に出版した。
利回りの高さに惹かれ、不動産投資は中古の一棟マンションからはじめたというテリー隊長さん。現在は東京23区を中心にマンション、アパート、区分マンションなどさまざまな物件を運営している。最近では「自分の理想の間取りや立地を追求したい」と考えるようになり、「土地から新築」にも積極的に取り組んでいる。
今回はテリー隊長さんが実際に購入した「新築用の土地」について詳しく話してもらう 。まず、テリー隊長さんが新築用の土地を検討する際に注意しているポイントをまとめて聞き、実際に購入した土地をどう判断したか教えてもらおう。
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あえて選びたい「ファミリータイプ」
■テリー隊長さんの土地選びのステップ
1. 希望物件を決める
2. 土地を探す
3. 簡易ボリュームチェック
4. 設計士によるボリュームチェック
テリー隊長さんは、「まず建てたい物件を決めてから、物件に合う土地を逆算して探します」と話す。テリー隊長さんが当時「建てたかった物件」は以下のようなものだ。
■テリー隊長さんが建てたかった物件
・エリア:東京23区
・駅徒歩:10分以内
・表面利回り:8%以上
・間取り:2LDK以上のファミリータイプ
普段の投資エリアの中で、表面利回り8%以上を狙える土地を探したかったという。利回りは、この規模のマンションを30~35年程度で融資を引いて新築したと仮定し、収支が合うラインとして決定した。
今回特にポイントとなるのが「間取り」だ。一般的に収益物件の場合、1Rや1Kなど部屋数を多く取れる間取りが好まれる。しかしテリー隊長さんはあえて2LDK以上のファミリータイプ物件を狙いたいという。「近年の不動産投資ブームを受けて、単身者向け物件が過剰供給されている」というのがその理由だ。実際、
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