写真提供=Agnostri

不動産投資と聞くと、マンションやアパートなど、居住用物件が真っ先に思い浮かぶかもしれない。

そんな中、根強い需要があり、安定した賃料収入が得られるとして「ビル投資」を提案する会社がある。東京の主要5区および隣接エリアで、オフィスビル物件の売買、仲介、管理、売却までをワンストップで行う「Agnostri(アグノストリ)」だ。Agnostriの代表の青木龍氏自身もオフィスビルオーナーである。

ビルと言っても、一等地に建つ超高層ビルではなく、好立地にある築30年ほどの中小規模のオフィスビル、いわゆる「Cグレードビル」が収益を生むと青木氏は言う。ビル投資と居住用物件への投資との違いは何か。なぜ新築や大規模なビルではなく、築年数が経過したビルがよいのか。ビル投資の魅力を聞いた。

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ビル投資、アパマン投資とどこが違う?

ビル投資では、金融機関から融資を引いてオフィスビルを購入し、テナントから賃料収入を得る。ビル投資の種類には、「1棟ビル」と「区分オフィス」があり、この点はアパートやマンションなどの居住用物件への投資とあまり変わらない。しかし青木氏は、ビル投資ならではのメリットを次のように話す。

「ビル投資の場合、テナントは事業を営む目的で部屋を借りることから、入居者は法人であることが普通です。つまり、入居後はそこで登記を行うため、移転するとなると登記の変更や顧客への案内、名刺や会社案内の訂正など、手間とコストがかかるわけです。引っ越し費用もかさむことから、頻繁な退去があまりなく、空室リスクの軽減が可能です」(青木氏)

また居住用物件と比べ、オフィスビルは「希少性が高い点もメリットになる」と青木氏は話す。ライバル物件が多いと、退去の抑止策としてオーナーに賃料の値下げ圧力がかかる。しかし、競合が少なければ賃料アップの交渉ができるというのだ。青木氏によれば「中には増床するケースもある」という。

取り扱い物件(写真提供=Agnostri)

そのほかにも、「居住用と比較して、高い賃料を設定できる」「敷金、保証金を高額に設定できる」「原状回復費はテナント側が負担する」「景気に左右されにくい企業を誘致すれば空室率をゼロに近づけられる」といった点がビル投資のメリットだと青木氏は付け加える。

オーナーの多くは経営者

とはいえ、個人投資家にとっては、やはりビル投資はハードルが高いと感じられるかもしれない。特にオフィスビルは、居住用物件に比べて価格も高額になる。築20〜30年経過した中小規模のビルでも、物件価格は3億円程度になることも。そのため「オーナーは中小企業の経営者が多く、経営者本人か法人で所有することが多い」と青木氏は説明する。「3億円のビルであれば、1億円の内部留保に2億円の融資を受けて購入するイメージです」とのことだ。

一方、個人投資家がビルを所有する方法もある。「1棟ではなく、オフィスを区分で購入する方法であれば、5000万円ほどで購入できる物件もあります」と青木氏。ただし、自己資金として、価格の半分程度は必要になる。やはり、資金に余裕が必要なことには変わりなく、基本的には経営者向けの投資と思っていいだろう。

1棟ではなく、区分としてオフィスに投資するという選択肢もあるという(写真提供=Agnostri)

なお、ビル投資が経営者に選ばれている背景には、ビル投資ならではの「投資目的」があると青木氏は言う。ビルへの投資は、経営者の「本業の事業を継続したい」との気持ちから行われることが多い。本業以外に収益の柱を立てる狙いだ。

「2020年、全国で倒産した企業の数は7773社にのぼります。倒産理由のトップは『業績不振』で、それだけモノが売れない状況にあります。新型コロナウイルスが倒産に関係していることは言うまでもありません。経営者がいかに利益を確保し、事業を続けられる環境をつくるかに目を向けるようになるのは当然です。こうした状況で、経営者が取る選択肢は2つ。節税をしてキャッシュを守るか、営業外収益を得て収益の分母を増やすかです。それらを兼ね備えたのが不動産の所有なのです」

長く続く業種のトップは「貸事務所業」

しかし、節税と営業外収益の確保が目的であれば、ビルではなく居住用物件でも構わないのではないか? という疑問も浮かぶ。木造物件なら1億円以下で手に入るほか、1億円の自己資金があれば都心のRCも視野に入る。あえてビル投資をする利点はどこにあるのだろうか。

「最も大きな利点は、事務所をテナントに持つことがもたらす、事業の安定性です。先ほど、ビル投資は安定しているとお話しましたが、2019年に帝国データバンクが発表した『「老舗企業」の実態調査』が、そのことを示しています。同調査によると、国内にある業歴100年を超える企業のうち最も多い業種が『貸事務所業』でした。実際、財閥系の大手不動産会社はマンションは売却することがあっても、オフィスビルは手元に残しています。オフィスビルはそれだけ資産性が高い証拠ととらえて間違いないでしょう」(青木氏)

また、人口減少や新型コロナウイルスを契機としたライフスタイルの変化により、住まいへの考え方が変わっていることも、青木氏は居住用物件への投資リスクだと強調する。

「総務省統計局が今年4月に発表した『人口推計』では、自然減は約60万人。少子高齢化が今後も進むのは明らかで、住み手そのものが減少します。また、リモートワークや交通インフラの発達で、必ずしも都心に住まなくても良い状況にありますから、満室経営を続けられるか不安があります」

さらに青木氏は、オフィスビルは居住用物件に比べ、競争力が落ちにくいと付け加える。

「住宅はオートロック、宅配ボックス、ネット無料、温水洗浄便座の常設など、設備がどんどんアップデートされていて、それらを導入しないと周囲の物件との競争力が保ちづらくなります。対してオフィスは、床下に隙間をつくりケーブルを通すOAフロアができたくらいで、住宅に比べて取り入れるべき設備が少ない。またテナントが法人であるため滞納はめったにありません」

なぜ、築年数が経過した小ぶりなビルが狙い目なのか?

冒頭でも述べたように、青木氏が勧めるのは、好立地の「Cグレードビル」だ。ここでは、なぜそのようなCグレードビルが好ましいのかについて探っていく。説明の前に、Cグレードビルの定義をはっきりとさせておこう。

「実は明確な区別はなく、オフィスビル仲介会社によって定義は分かれています。私はCグレードビルを『バブル期に建った築30年ほどの物件で、ビルのフロア面積の目安となる基準階面積は100坪未満』としています。とりわけ、20〜50坪ほどのビルは高稼働しています」

取り扱い物件(写真提供=Agnostri)

さらに青木氏は「Cグレードビルが持つ魅力のひとつは賃料の安さ」と続ける。

「丸の内に見られるような、高層で高い機能を備えた『インテリジェントビル』は設備が良く、セキュリティも整った素晴らしいビルです。しかし、建築費が高い分、賃料も高額に設定されており、入居できる企業には限りがあります。賃料を比較してみましょう。たとえば新宿駅、品川駅といった、都内の主要駅近くのインテリジェントビルの場合、坪単価は安くて4万円です。200坪借りるとすると月に800万円の賃料がかかります。一方、同じエリアのCグレードビルは坪単価1万5000円ほどです」

だが、Cグレードビルなら何でもよいわけではない。「狙い目は周辺相場と比べて賃料が低い物件」と青木氏は言う。

「たとえば渋谷区のオフィスビルでは、新型コロナウイルス流行前は坪単価3万円が相場でした。そんな中、コロナ禍で坪2万円台前半にまで下がったビルがあります。ここから何が読み取れるかというと、新型コロナウイルス流行前から2万円台前半で貸し出されていたビルは、もともと周辺相場に比べて賃料が低かったことになります。つまり、賃料を上げて募集をしても、テナントが入る可能性は十分にある。仮に賃料が上がらなかったとしても、購入時よりも下がるリスクは低いと考えて良いでしょう」

賃料を上げる余地があること、賃料の下落リスクがないことが購入基準となる。