サラリーマンを続けながら不動産投資を行う人は少なくない。こうした中には、自分が不動産投資をしていることを職場にバレないよう、隠し続けている人も多くいるだろう。では、隠していたにもかかわらず、ひょんなことから職場にバレてしまったら一体どうなるのだろうか。

今回は、「不動産投資が職場にバレてしまった」という不動産投資家3人に、バレた経緯やその後の対応などを赤裸々に語ってもらった。

ホセヒデさん(35)…家賃年収約3000万円。不動産投資歴約10年。職場にバレた今も、同じ会社に勤め続けている。

ムラカミさん(49)…家賃年収約1億円。不動産投資歴6年。以前は公務員だったがすでにやめ、現在は会社経営。

ヤマダさん(41)…家賃年収約900万円。不動産投資歴約5年。以前は公務員だったが、現在は社会福祉系の仕事に転職。

(以下、敬称略。名前はいずれも仮名)

※この記事は、会社員の方が不動産投資をする際、「職場に隠すこと」を推奨するものではありません。定められたルールなどを確認した上で、不動産投資を行ってください。

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本業の名刺をきっかけに職場バレ

―まずホセヒデさんにお聞きします。なぜ不動産投資が会社にバレてしまったのでしょうか。

ホセヒデ
私の場合は、名刺がきっかけです。RCの新築もやっているんですが、複数の建築会社に見積もりを依頼していたんです。そういう時、基本的には私個人の名刺や所有する法人の名刺を渡しているんですけど、その中で1社、本業の名刺を渡してしまったところがありました。

そうしたら建築会社の社長から、見積もりと図面が会社のメールアドレス宛に来てしまって…。しかも、上司が部下に来たメールも見られるようになっているんです。上司が私の左隣に座っていたんですけど、私が見積もりのPDFを見ているときに、上司もどうも同じPDFを見ていて、これはちょっとヤバイな…と思っていました。

―職場で、不動産投資は禁止されていたんですか?

ホセヒデ
うちの会社は「副業禁止」のルールがありました。だから、これはヤバイ、なんか言われるぞ、と思って。結局その時は上司から何も言われなかったんですけど、後日人事に呼ばれて、「このメールはなんでしょうか。なぜ見積もりが来ているんですか?」と質問されました。人事には相続税対策などで不動産投資をしている、といろいろと説明して…。人事もそれ以上突っ込んでくることもなく、そのまま今も同じ会社で働いています。

ちなみにその時の資料には所有法人の名前などの情報もなかったので、この物件以外の不動産投資はまだバレていないんじゃないかな、と思います。

―バレた時の心境は?

ホセヒデ
心臓バクバクですよ。ここまでバレていそうだな、というのを考えながら、人事の質問に回答していました。

メールが会社宛てに来た時は「会社に送られたら困ります」って先方に返信しちゃいましたけど、そもそもは自分の落ち度なので、しょうがないですね。不動産投資を会社にバレずにやりたいのであれば、個人の名刺を作っておくのが重要だと改めて思いました。

家族旅行を切り上げて、上司の聴取へ

―ムラカミさんは、以前は公務員だったそうですね

ムラカミ
はい。「副業」は禁止でした。営利企業への従事制限とか、法人の役員になってはいけないなどのことが定められていました。違反しても逮捕されるような話ではないんですが、職場の懲戒処分を受ける可能性がありました。

(※編集部注:公務員の不動産投資に関する規定については、自治体によってルールが異なります)

―そうした中で、なぜ不動産投資を始めたんでしょうか

ムラカミ
今は働き方も変わってきていますし、このまま(仕事を)続けることが正解かどうかもわからず、自分がもし働けなくなった時に何か残しておきたいと思ったのがきっかけです。

法人を立ち上げて不動産投資をしていたんですが、1つは妻名義の法人だったんです。ただ、その後、消費税還付の関係でもう1つ法人を立ち上げることになって…。こっちも妻名義の法人でやってしまうと、委任状などで手続きが煩雑になってしまうので、「きっと大丈夫だろう」と思って、自ら法人の代表になってしまったんです。

ホセヒデ
1つ目のように、法人の代表を奥さんにしていたら問題にはならなかったんですかね?

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