PHOTO: ペイレスイメージズ 2/PIXTA

2023年になりました。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、前回のコラムでも少し触れたのですが、2022年度の賃貸不動産経営管理士試験では、前年度と比較して、建築基準法(建築物や設備の構造も含む)の問題が2問増えて、9問も出題されました。

建築基準法における「室内環境に関する規定」「構造強度に関する規定」「防火に関する規定」「避難に関する規定」の4分野は、この資格試験ではかなり深い部分まで理解する必要がありそうです。

技術的な内容でもあるので、時間をかけてゆっくり覚えて行くのが得策です。

今回の記事では、2022年度問14で出題された建築基準法に規定する内容・構造に関する問題を解説しています。ぜひ、解説を読んだうえで、改めて問題にチャレンジしてみてください。

まずは問題をチェック

まず、2022年度の試験における問14を一度確認してみましょう。

【問題】建築基準法に規定する内装・構造に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。(2022年度問14)

1.建築基準法では、内装材料など、内装制限に関する規定があるが、入居者の入替え時に行う原状回復のための内部造作工事は対象とならない。

2.建築基準法のシックハウス対策の規定は、新築だけでなく、中古住宅においても増改築、大規模な修繕や模様替えを行う場合に適用となる。

3.防火区画となる壁・床は、耐火構造としなければならず、区画を構成する部分に開口部を設ける場合には、防火扉や防火シャッターなどの防火設備としなければならない。

4.共同住宅では、隣接する住戸から日常生活に伴い生ずる音を衛生上支障がないように低減するため、小屋裏又は天井裏まで達する構造とした界壁を設けなければならない。

では、これら4つの選択肢におけるキーワードを順に解説していきます。キーワードは「内装制限」「シックハウス対策」「防火区画」「界壁」です。

内装制限は新築時だけではない?

選択肢1には、「内装制限」というキーワードが入っていますね。これは建築基準法における防火に関する規定の中に入っている言葉です。

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