株式会社ファーストロジックが協賛する「ファーストロジック杯 第37回全国オール学生将棋選手権戦(個人戦)」(日本将棋連盟主催)が1月7、8日の両日、東京・府中市のセミナーハウス「クロス・ウェーブ府中」で行われた。

3年ぶりに開かれた個人戦には、日本全国から現役学生168人が集まり、白熱した戦いを繰り広げた。なお、新型コロナウイルス感染症対策のため、選手同士でソーシャルディスタンスを確保し、盤面の間にはパーテーションを設置するなど、入念な対策を講じた上で開催された。

小学生がベスト4入り

オール学生は、小学生から大学院生までが参加できる大会。しかし、年齢による棋力の差もあり、上位は大学生が占めることが多かった。夏に開かれた団体戦のベスト3もすべて大学生チームであった。

そんな中、今回はベスト4に川崎市立百合丘小学校6年の扇谷蓮さんが入賞。これまで37回に渡って開催されたオール学生の個人戦において、小学生がベスト4まで勝ち上がるのはかなり珍しい。

準決勝の様子。静かな部屋に駒の音と対局時計を押す音が響いていた

決勝戦は大学生VS高校生の対決に

準決勝が終わり、決勝戦は静岡大学3年の林昂平さんと横浜高校1年の小雀悟さんという、大学生VS高校生のカードとなった。林さんは2022年6月に開催された「第78回全日本学生将棋名人戦」で第3位、対する小雀さんも小学生のころからさまざまな大会で優秀な結果を残している実力者だ。激戦の末、林さんが白星を手にした。表彰式では、日本将棋連盟常務理事の鈴木大介九段が、成績優秀者に賞状を手渡した。

前列左から準優勝の小雀さん、優勝の林さん。後列左から、ファーストロジック人事の菊池、3位の東京都立大学2年の松村幸輝さん、同じく3位の扇谷さん、鈴木大介九段

優勝した林さんは大会を振り返り、「本戦は持ち時間15分、その後は30秒の秒読みというルールでした。短い時間で長手数を読むような将棋をしないとならないため、オフェンス重視で戦いましたが、持ち時間に合わせた戦略をとったことが勝因だったと思います」とコメントした。

優勝者には12万円相当の彫埋駒(ほりうめごま)と、「ファーストロジック特別選考パス」として採用選考を一部ショートカットできる権利をプレゼントした。林さんに彫埋駒の使い方を聞いたところ「対面で対局する機会が少ないので、棋譜並べで使おうと思います」と答えた。また、今回からは4位以上に対局時計のプレゼントも行った。

優勝者に贈呈した12万円相当の彫埋駒

次回オール学生は2023年8月に団体戦を開催予定だ。

ファーストロジックは社名の通り、「論理的に筋道を立てて考える」という点を重視している。1人でも多くの学生たちに「論理的に考える」ことの大切さを知ってほしいという思いから、CSR(企業の社会的責任)活動の一環として2017年より「全国オール学生将棋選手権戦」の協賛をはじめ、今回で12回目の開催となった。昨年10月には、オール学生の成績優秀校の学生とプロ棋士の藤森哲也五段とのコラボ動画を公開し、現在45万回再生のヒット動画となっている。

(楽待広報部)