
PHOTO: dorry /PIXTA
賃貸住宅の入居者などが支払うガス料金を吊り上げている商慣行にメスが入ることになりそうだ。
プロパンガス(LPガス)業界では、「大口顧客」である賃貸住宅オーナーなどを取り込むため、給湯器やエアコンなどの高価な設備をタダ同然で提供する慣習がある。不動産投資家の間で「プロパンガススキーム」として知られ、都市ガスの供給エリアであっても、あえてプロパンガスを契約したり、より豪華な設備を提供してくれるガス会社に切り替えるオーナーも少なくない。
ガス会社から便宜を受けることで、リフォーム費用を浮かせたり、安価にバリューアップができるなど、オーナーにとってのメリットは大きい。一方で、こうした慣行がエスカレートした結果、ガス会社の負担が大きくなりすぎ、入居者が支払うガス料金に上乗せされる場合もある。結果的に入居者の負担が増えることもあり、長年問題視されていた。
実際、賃貸オーナーとプロパンガス会社はどのような関係にあるのだろうか。プロパンガスを導入しているオーナーや、賃貸物件にプロパンガスを供給しているガス会社に実情を聞いた。
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