PHOTO:さわ/PIXTA

コロナ禍により木材価格が高騰し、「ウッドショック」と言われ始めた2年前。2023年現在は、やや価格が下落し、比較的落ち着きを見せている。不動産投資にとって重要な指標である建築費や資材価格だが、最近はどのように推移しているのか。日本銀行や国土交通省の公表するデータをもとに、動向を改めて確認しよう。

「ウッドショック」を振り返る

2021年3月ごろから表面化したウッドショック。原因と言われているのは、アメリカで急増した建築需要に端を発する需給バランスの崩壊だ。新型コロナウイルス感染拡大により経済活動が滞り、木材需要は減るという予想に反して、アメリカで低金利政策が行われたことで建築需要が爆発。新しく家を建てる人が増え、世界的な木材不足に陥った。

林野庁の調査によると、2021年時点の日本の木材自給率は4割程度。残りは輸入に頼っていることもあり、ウッドショックの打撃は大きかった。日本銀行が発表する「企業物価指数(2020年基準)」を確認すると、木材・木製品・林産物の輸入価格は2021年に入ってから猛烈な勢いで上昇していることがわかる。

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