楽待新聞では、「不動産投資」に関するさまざまな話題を日々、取り上げている。
一方で、不動産投資家が投資対象とするのは不動産だけではない。中には、株式や投資信託、債券、金(ゴールド)などに投資する人もいる。では不動産投資家は、不動産「以外」のどのようなものに投資をしているのだろうか?
そこで今回編集部では、楽待の会員に対し、株や投資信託など、「投資全般」に関するアンケート調査を実施し、約400人から回答を得た。主な投資対象、投資する理由、保有する金融資産額ごとの投資状況、今後注目している投資先、NISAの利用状況まで、幅広く聞いた。
回答者は楽待の利用者であるため、一般的な投資アンケートとは回答の傾向は異なるかもしれない。ただ、不動産投資を実践している投資家が、どのような戦略で「不動産以外」の投資を行っているのかは、参考になる部分もあるはずだ。
※アンケート実施概要
調査時期:2023年9月1日~2023年9月12日
有効回答数:393人
回答者の年齢、金融資産、現金保有比率は?
詳細な結果をレポートする前に、まずは本アンケートの回答者の基本情報を確認しておこう。まず、今回のアンケート回答者の年齢について。回答者のうち、40代と50代が全体の約6割を占めた。一方、20~30代は全体の約2割程度、60代以上も同程度の割合となった。
続いて、回答者の金融資産額(不動産を除く)。最も多かったのは1000万~3000万円で、全体の31%だった。次いで500万~1000万円が17%、3000万~5000万円が15%と続く。1億円以上は9%だった。100万円未満という回答は6%と最も少なかった。
今回のアンケートでは、現金保有比率(資産のうち、現預金がどれくらいの割合を占めているか)についても聞いた。今回のアンケートでは、現金保有比率が5割以上との回答は全体の18%と少なかった。回答として最も多かったのが「1~2割程度」と「2~3割程度」で、いずれも全体の20%強、「1割以下」の人も18%いた。
低金利が長く続いたことから、投資家の間では特に「貯蓄よりも投資」との考えが根付いているようだ。実際、「1~2割程度」と回答した人の中には、その理由として「貯金代わりにインデックス投資をしている。現金が必要なときに現金化する」「株はすぐに現金化できるので」との回答が見られた。
一方、現金保有比率が5割を超える人は、「(保有不動産の)突発的な修繕や空室リスクに耐えられるように」「不動産購入の場合ほぼ現金で行なっているため、現金比率を下げられない」など、不動産投資家ならではの事情を挙げる人もいた。
「不動産投資だけ」は少数派!? みんなの投資状況
続いて、回答者のみなさんの投資状況を確認していこう。設問では「現在の投資状況」について、当てはまるものを6つの選択肢から選んでもらった。なお、以降において「株式など」は、株や投資信託に加え、REITやFX、仮想通貨・暗号資産など、一般的な金融商品すべてを含むものとして定義している。
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