前回は不動産投資をするにあたってのメンタル面の重要性を中心にお話させて頂きました。
第2回コラムでは不動産投資の8割方をしめる物件探しのポイントを、今回購入した物件の現場状況を交えながらお話したいと思います。

賢い不動産業者との付き合い方

皆さんは物件探しを始めるにあたって、まずはWebサイトを使って検索すると思います。私もそうでした。
2007年6月、収益物件を探すべく不動産屋めぐりの第一歩を踏み出しました。
不動産投資関連サイトをもとにTELをかけて、気になった物件の詳細を聞いたり、資料の請求をしました。
ほとんどの担当者は「FAXで資料を送っときますね」と普通に対応してくれるのですが・・・何かしっくりこない。

私としては業者に自分の事をもっと聞いてもらいたいのに、さらりと会話が終わってしまう。
どうしたら担当者が私を意識してくれるようになるか考えました。
考えた結果、なんとかして担当者と会う機会を作るしかない!

次回から戦法を変えて「資料を送ります」と言われる前に、
「今後のお付き合いのこともありますし資料をもらいにお伺いします!」
と「アポイント作戦」に切り替えてみました。
すると担当者の大半からは、ちょっと驚いたような雰囲気が伝わってきます。

恐らく大半の投資家はFAXやメールで資料をやりとりしているのに対して、遠くからわざわざ資料を取りに来るという方は以外に少ないのでしょう。
「忙しいのに買えるか分からない客のために時間を作るのは面倒だなぁ・・・」
担当者の中にはそう思う方もいるかもしれませんが、物件購入にあたっての真剣度が伝わるのは間違いありません。

その後、休日のスケジュールは不動産業者とのアポイントで埋め尽くされ、空いた時間は飛び込みで訪問したりもしました。

ただ私の経験からすると、不動産屋の飛び込み訪問は極力避けた方が良いかと思います。
なぜなら担当者がいない場合や、いたとしても個々にスケジュールを立てて活動されている場合が多く、いきなり訪問しても十分な対応をしてもらえません。

何社か飛び込みをしましたが、同業者荒しに間違えられて話もできないまま追い返されたり、
業者「名刺だけもらっとくから・・・」
私「えっ!?私の話しを聞かずに、どんな物件が欲しいか分かるんですか??」

こんな感じに用件もまともに聞いてもらえないまま話しを打ち切られたりして、良い活動にならない経験が多かったと思います。

私の持論として、よく営業社員の本などで「近くに来たからちょっと寄ってみました」
と訪問するのが良いと書いてある物がありますが、一部の時間に余裕のある方を除き、客としてこちらが買う側であっても、相手の都合を配慮しない自分本位な行動になるので控えた方が良いかもしれません。

あと、謙虚な態度で担当者と接することが大切です。
これは投資家松村裕一氏の「3年で10億の不動産を買った普通のサラリーマンに学べ」セミナーDVDでも語られています。
中には「俺は客なんだぞ」とふんぞり返った態度の方もいますが、担当者からすれば「別に客はあなただけじゃないんだよ」と思われるのが落ちです。
これでは理想の物件を自分で遠ざけていることになります。

私自身も仕事上で、偉そうな態度や無理難題を押し付けるお客様と接する機会がございますが、そんな方には良い情報提供やサービスをしようなんて少しも思いません。
そういう方は一時的には得をするかもしれませんが、長い目で見たらすべてにマイナスに働くでしょうね。

そんな試行錯誤の中で不動産業者との関係も深まってきて、表には出ない物件を少しずつ紹介してもらえるようになってきました。

良い物件に一歩近づいたわけです。
コミュニケーションは難しいですね(笑)

理想の物件を紹介してもらうためには

さきほど話しましたアポイント作戦を行い、多くの不動産会社の担当者とフェイス トゥ フェイスの関係が出来ました。

そして会って話す事は下記のメリットをもたらします。

・自分が希望する物件の詳細を伝えることができる。
・自分は買う事のできる客であることと熱意をアピールできる
・担当者との相性がわかる
・金融機関の状況や紹介を受けられる。
・不動産業者の得意分野がわかる
・会っている時間は自分が主役! ・・・etc

とにかく良い物件を紹介してもらうためには、最初に情報をもらえる為の関係作りと「買える客」であることをしっかり担当者に印象付ける事です。

買える客・・・ 買いたい客・・・

言葉は似ていますが、不動産業者からしてみると買える客以外は興味がないのです。
相手もビジネスです。

ただせっかく買うことのできる資産背景があっても、しっかりアピールができないと「買える客」のステージに上がることは出来ません。
私の買える客アピール方は、
「○○市の2億6千万の物件で2億3千万の融資OKをもらったけど、事情があって購入まで至らなかったんですよね・・・」
こんな感じで話しの中でさりげなくアピールしています。

これで担当者は「この客は2億前後の融資の可能性とそれなりの自己資金があるんだな・・・」
買える客リストに織り込まれるわけです。

私は実際の事例をあげて事実の数字を話していますが、買える客としてアピールすべく誇張し過ぎてしまうと、相手もプロですからばれる事もあります。ほどほどにした方が良いでしょう。

買える客・・・ 買いたい客・・・

くどいようですが天と地の差があります。

そんな活動の最中、
愛知県のT市任意売却物件
平成3年築 RC造 12,000万円 2K 全16室
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満室利回り10.66%
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