はじめに

ひとつ前のコラムで、「良い不動産会社の選び方」というテーマで書かせていただきましたが、自分にとって素晴らしいと思える不動産会社を見つけたとしても、自分だけがお熱を上げて、先方には相手にされないようでは物件を買うことができません。
いや、ネットに出ている物件を選んで来て「これ買います!」と伝えれば買えてしまうのですが、できれば普通に購入するだけでなく

・他に大勢いる不動産投資家よりも優先的に物件を紹介してくれたり
・価格交渉や融資付けを、いつもより頑張ってくれたり
してほしいところです。

実際のところ、不動産会社の営業マンも全ての投資家さんを平等に扱っている訳ではありませんし、信じられないくらい「良い待遇」をされている人は数多く存在します。
今日のコラムは、そういう状態に近づくための「営業マンとの関係構築法」についてお話をしたいと思います。

相手の立場と気持ちを理解する

営業マンとの関係構築に限らず、全てのコミュニケーションにおいて重要なのは「相手の立場と気持ちを理解する」ということです。

不動産営業マンとの関係を深めて、自分のために頑張って欲しいと望むのなら、「相手はどういう人に&どういう場合において頑張りたくなるのだろうか」ということを考える必要があります。

まず、相手のメリットは何か。
真っ先に思いつくのが、自分がその営業マンから物件を購入することによって生じる仲介手数料です。営業マン個人に歩合給のようなものが入ることも多いでしょうね。
ですから、営業マンに「どんなお客さんを大切にしたいですか?」という質問で、最初に出てくると思われる答えは「物件を買ってくれる人」「買ってくれそうな人」ということになります。
営業マンはお仕事(営利事業)で不動産の仲介をしているのですから、当たり前のことですよね。

もちろん投資家の立場からすれば「いや、買うから大切にされるんじゃなくて、自分のことを大切にしてくれる営業マンから物件を購入したい」という気持ちがあるのですが、「先に~してもらいたい」という考え方のままでは、関係作りは難しいかもしれません。
ここは自分からアクションを起こしたいところです。

営業マンに伝える「2つのこと」

具体的には、以下の2つを相手に伝えることを意識してみてください。

1 買いたい!という熱意があること。
2 自分が「購入できる人」であること。

まず、「買いたい!」という熱意があることについてですが、これは「買いたい!」と連呼するという意味ではありません。
(買いたくなさそうにするよりはマシですが)発言ではなく、具体的な行動によって営業マンに伝えるのです。

例えば、物件情報の紹介を頂いたら、何日も放置しないですぐに検討します。
ネットや紙の資料で良さそうな物件であれば、すぐに詳細の問い合わせをしたり、現地を見に行ったりするということです。

自分の条件に合わずに購入しないという判断であっても、その旨をきちんと相手に伝えます。
営業マンの立場から言っても、紹介した物件情報を放置されてしまうよりは、しっかりと理由を付けた断りの連絡をくれる人の方が有り難いはずです。

ただし、断る理由に一貫性がないのは良くありません。
「この条件だったら購入する」と明確に伝えているにも関わらず、伝えた購入条件ばっちりの情報を紹介されたのに、「うーん・・、しばらく考えます」みたいな反応では、営業マンもドン引きです。

それから2番目の「購入できる人」であるということを分かってもらうことも大切です。
自己資金や融資の問題で、絶対に物件を購入できないような人に紹介をしても、徒労に終わってしまうだけだからです。

自分の資産と収入状況や、投入できる自己資金についてはしっかりと伝えておき、購入できる水準の物件情報を頂くようにしましょう。
楽待コミュニティや他のセミナーに出演した際に、参加者の中に「自己資金がほとんどないので、諸費用も含めてローンが出るような物件に絞って探しています」というような方が時々いらっしゃいます。
これは、上記の文章を読んでいただくと「そういう物件を紹介される確率は極めて低い」ということが分かっていただけると思います。

相手も人間

もちろん、仲介の営業マンも営利のみを追求してお仕事をされている訳ではありません。
収益を生み出しながらも「世の中の役に立つ」とか「お客さんに喜んでもらう」という働きがいのようなものを感じながら、お仕事をされている方がほとんどです。
ですので、相手の利益に貢献できる見込客であることは非常に大切ではあるものの、それ以外の人間的な要素をないがしろにして良い訳ではありません。

何人もの営業マンから次々と良い情報が入ってきたり、何かにつけて一生懸命動いてもらったりしている大家さんを見てみると、会話の端々に「心遣い」が感じられます。
挨拶やお礼の言葉が頻繁に出てきたり、「どうなの?最近、忙しい?」など、相手を気遣う一言があったりするのです。

このコラムを読んでいただいている方なら、家族や親しい友人に対して親密なコミュニケーションを維持されているかと思います。
自分はお客様として&相手を業者として接するのではなく、もう一歩踏み込んだ親しさを出していくようにすれば、営業マンとの関係がびっくりするほど強化されていくはずです。

「これは厳しいかな」というお願いも聞いてくれたりするようになりますので、調子に乗って無茶な要求ばかりをされないようお願いします(笑)