はじめに

不動産会社さんとの付き合い方についてのコラム。
今月は中編となります。
アパート経営についての相談を受けることがよくあるのですが、その中で意外と多いのが「管理会社はどうやって選べばいいでしょうか」というものです。
確かに、数ある不動産管理会社の中から、大事な持ち物件を預ける先を選定する訳ですから、慎重にならざるを得ません。
実際に、管理会社の怠慢や能力不足を直接の原因として、高い空室率に悩んでいる大家さんは、決して少なくありません。
もともと管理能力・客付力がないような管理会社と、いくら良い関係を築いたところで、大した効果は望めないことでしょう。

管理会社を選ぶための具体的な3つの方法

ぼくの場合は、以下の順序で管理の委託候補としていきます。

1.既に取引のある管理会社
2.これまで管理を請け負っていた会社
3.物件に近い管理会社

まず、新規物件を購入しようとするエリアで、既に他の物件で管理をお願いしている会社がある場合は、迷わず同じ会社に管理をお願いします。
同じ管理会社に複数の物件を委託することで、管理会社の中で「大口のお客様」に近づいていきます。

どの商売においても大口のお客様は大切にされるもので、入居付けやトラブル対応など、様々な場面で優先した対応を取ってもらえる可能性が高まります。
逆に、複数の会社に管理を分けて委託したとしても、それぞれの会社が管理を奪取しようと頑張ってくれるようなことは期待できません。
そんなにガツガツした業界ではないようですね。

既存の取引会社がない場合は、購入物件をこれまで管理していた会社を当面の第一候補にします。
問題なく管理や入居付けができていれば、そのまま委託するのが実務的にスムーズですし、入居者さんの混乱も極小化できます。

仮に購入物件に空室が多かったり、すぐに改善できるような不具合が放置されていたとしても、それが直ちに管理会社の責任という訳ではありません。
例えば管理会社からは「放置自転車を撤去した方がいいですよ」「外壁が汚れているので塗装か洗浄することをお奨めします」というような提案がなされていたとしても、売主である前のオーナーがそれを放置していたということもあり得ます。

空室にしても、前オーナーがリフォーム費用をケチっていたり、募集家賃が高すぎたなどの理由である可能性も高いでしょう。
とりあえずはマイナスの先入観なしで、これまでの管理会社と交渉してみるのが望ましいと思います。

どうしても管理会社を替えなければならない事情があったり、またはこれまで自主管理であったりする場合は、新しい管理会社を探さなければいけませんが、この時の最大ポイントは「物件から近い」ということです。

物理的な距離というものは、イメージしているよりも管理や入居付けにとって大きな障壁になります。

管理会社から5分で行けてしまうようなところに物件があれば、来店したお部屋探しのお客さんを「近くに良いお部屋がありますよ」と、ついでにご案内することもできます。
ちょっとした入居者さんからの要望にしても、素早く対処することができるでしょう。

逆に言うと、「物件から管理会社が遠い」ことによるメリットを、どう探しても見つけることができません。
ですから管理会社を新規に探す場合は、物件から近いところから順にアタックし、一番近い会社に問題があれば次に近い会社を候補にする・・という感じで良いかと思います。

管理会社と契約をする際は、○○を特に注意しよう!

それから、管理と賃貸仲介を同じ会社にお願いするなら、どちらかというと「アパマンショップ」「ミニミニ」などのフランチャイズになっている店舗のほうが良いと思います。

最近は来店のお客さんも、そういう看板を探してお店に入ってくることが多いことと、システムや入居キャンペーンの運営などに優れた点があると思います。
ただ、物件の近くにそういうお店がないのに、わざわざ遠くの会社に管理委託する必要はありません。

管理会社と取引を開始するときは、まず自分のアパート経営についての熱意や想いをしっかり伝えて、他の適当にやっている大家さんとは違うんですよということをアピールしてください。
管理会社はボランティア団体ではありませんが、利益だけのためにお仕事をしている訳でもありません。まともな管理会社であれば、頑張って賃貸業に取り組んでいる大家さんを応援したくなるものです。
その上で、管理料、広告料、管理条件などを打ち合わせます。このような条件面の取り決めは、一度書面などで約束すると、後から変更するのがとても大変です。

管理料の中に清掃費や定期巡回は含まれているのか、日常お願いしておきたい業務は何なのかなどをしっかりお伝えし、かつ相手側のメリットにもしっかり配慮した交渉を行ってください。
よくあるのが、定期巡回についての認識の違いから来るトラブルです。管理委託の契約書に「月○回以上」と記載されていない限り、物件への訪問は「近くを通ったら」程度に考えている管理会社が多いですね。

ということで、前回の予告であった「長期間続いた空室を埋める方法」について、今回は誌面の関係でお話することができませんでした(笑)
こちらについては、来月の後編でお話させていただきます。