静岡県内で現在6棟72戸と2区分を所有し、「5年以内に200戸」の目標を掲げる投資家がいる。

これまで、「高利回りのボロボロ物件の再生」を基本戦略に、フルローンを獲得しながらRC物件を買い進めてきた菊川正樹さん(仮名)。現在の年間家賃収入は3600万円。CFは1200万円ほどだという。

外資系企業勤めの多忙の身でありながら、リフォーム作業にも積極的にかかわる菊川さん。現在は、9月に購入した全空の旧耐震RCマンションの再生に力を注ぐ。「もはや廃墟」だったという物件のリフォームの様子を案内してもらいつつ、描いてきた不動産投資戦略を聞いた。

旧耐震の一棟RC、「廃墟だからこそ買える」

菊川さんが今年の9月末に購入したのは、静岡県内に建つ築43年のRCマンション。全16室(うち2室は店舗物件)ある4階建てで、購入当初は1室だけ入居者がいたものの、物件取得後に退去。全空となった物件を再生させるべく、力を注いでいる。

取材当日も、物件には足場が

リフォーム途中の部屋

取得金額は2300万円。旧耐震であることはデメリットだが、建築当初にかなり費用かけたであろうしっかりした造りだったことや、市役所や学校などにも徒歩圏内の好立地であったことなどが評価のポイントだった。

「何より、一般的な投資家が断念しそうな『ボロボロの廃墟物件』だったことも決め手です。スペックは良いけど、残置物も大量にあるし、これはみんな買いたくないだろうから、逆に買えると思ったんです(笑)」

購入当初の物件、外壁には黒ずみ

室内に残された大量のゴミや家具家電

想定内ではあったが、融資付けには苦労した。

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