大家がこだわりぬいた新築やリフォームの様子をのぞき見しながら、さまざまな大家の「物件づくり」の考え方を学ぶこの企画。
今回は、プロジェクター付きシアタールームや、ゴルフシミュレーターなど、賃貸物件としては珍しい設備を備えた5つのメゾネット物件を新築したオーナーに話を聞く。
実は、2020年千葉県柏市で個性的なメゾネット物件を9戸一気に新築したオーナーがいた。義父から賃貸経営を引き継いだ、二代目大家の奥山羊太さんだ。
奥山さんが手がけ、自身が好きなSF映画に出てくるブラックホールになぞらえて「ガルガンチュア」と名付けたこれらの物件群は、家賃16万~23万5000円にもかかわらず入居が続々決まり、キャンセル待ちも出るほど。
その人気の秘密は、ゴルフシミュレーターやボルダリングウォールなどを備えているという、9戸それぞれ異なる個性的な顔を持っていることだった。
そんな奥山さんが先日、また新たに個性的な物件群を新築したという。
「a*(エースター)」と名付けられた物件群は、もともと奥山さんの自宅があった土地を活用して建てられている。2階建てメゾネット5つからなっており、今回もそれぞれ特徴的な顔を持ち合わせている。
家賃おおよそ30万~35万という物件は、いったいどんな物件なのか。
奥山さんはなぜ、個性的な新築物件を手掛け続けるのか。
総工費2.3億円、相場より家賃設定は高く
実際の物件を見てみよう。エースターには001から005までの5つの部屋があり、001はメルセデスベンツの超高級車「マイバッハ」が2台置ける広さのガレージを備える。
002は、奥山さんによると国内の新築メゾネット賃貸で初だという、レーザープロジェクター付きの防音シアタールームが目玉。003は2階までの吹き抜けに、高さ5メートル超の書棚を作りつけた。
004は、ガルガンチュアでも好評だったゴルフシミュレーターを取り入れ、005はカーリフト付きのガレージがあり、いつでも愛車を眺めることができる部屋だ。
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