藤山勇司先生から頂戴したエール!

藤山勇司氏

楽待会員にサインする藤山勇司氏

2009年6月20日(土)第7回楽待コミュニティには、サラリーマン大家さんブームを作ったカリスマ大家さん、藤山勇司先生がご出演されました。

各方面にダイナミックにご活動されるご多忙な藤山先生は最近、不動産セミナー講師をなさる機会は少ないと伺っていました。
にもかかわらず楽待コミュニティに御参加いただけたことは、藤山先生の楽待へのご信頼と、楽待会員の皆様の期待がマッチングした賜物といえましょう。

その藤山先生に、10月4日(日)第25回お宝不動産セミナー講師へもご出演頂けました。
主催者、沢孝史さんとの事前打ち合わせに同席させて頂き、藤山先生から色々とお話を伺うことができました。

私が大変驚き、勉強になったのは、その日のセミナーでお話になられる台詞をびっしりと書き詰めた、分厚い台本をご準備なさっていらっしゃることでした。
それもレビジョンアップを重ねられた完全版でした。

先生ほどの方は、全てが頭に入っており、そこからアドリブが湧き出て、その場でお話を構築されていらっしゃるのでは?
と想像していました。

「講演を聴いてくださるお客様に、最高のお話を提供したい。だから準備は完璧にするのです」
とおっしゃっておられた先生の姿勢には、本当に感動いたしました。

2枚のホワイトボードに次々と板書なさる、あの凝縮した先生の文字は、聴講のお客様の為に、万全の準備のもと創り出された最高の結晶なのです。

当日、会場後方でタイムキーパーとして、残り時間フリップを掲げさせて頂いておりましたが、私がお知らせするまでもなく、寸分の狂いもなくピッタリでした。

お話の中で最も印象に残ったのは、「何の為に不動産投資をやるのか?」について、藤山先生の近況をお伺いし、実感できたことでした。

書籍に頂戴したサインには、
「あわてず、あせらず、あきらめず」

サラリーマンが家族を守るため、納得できる仕事、やりたい事を叶えるため。
今の藤山先生ご自身が正に実践していらっしゃるとおりのお話でした。

急速に規模拡大する前に、踊り場を儲け、賃貸経営の地固めをしながら、自分なりに腰の強い、地に足が着き、台地に根を生やしたような体制を作ってゆく。

セミナーでも仰っておられた意味と先生のお考えが大変良く分りました。

そして、先生ほどの方が直近に新たに購入なさった物件が、都内のとある区分の1室とお聞きし、区分オタクの私としてはとても心強く感じました。
(その物件の購入経緯は、とてもとても私ごときが真似できませんが・・・)

最後にあの有名な「大家さん応援エール」を生で頂けたことで、モチベーションは最高潮に達しました。

セミナーにご出席できなかった方はDVDで、ぜひ、藤山先生からエールを受けてください!
お宝DVD 藤山流競売不動産投資の極意直伝セミナー

実践目標は小刻みに

先生のご講演を伺っていて、私のような凡才ができることとして感じたのは、大きな目的として、家族の為、介護の為、子供の教育費の為など、長期的スローガンを設定しておき、実践目標はその時々で小刻みに設定、実行するということです。

例えば、2ヶ月以内に空室を埋めよう、内装に工夫をしてみよう、新しい賃貸仲介業者さんへも情報を流してみよう、家賃滞納者から何としても全額回収しよう、今回の退去リフォームには数社から合見積を取り新しいパートナーを開拓してみよう・・・などなど。

昔、学生時代に陸上競技で走った校外長距離走のとき、最後のゴールをいつも考えながら走るのは非常に疲れました。

しかし、今は、あの橋まで頑張ろう。次は、その先の電柱まで。それがクリアできたら、もう1本先の電柱。偶然、街を走る自転車がいたら、これに追従できる限り頑張ってみよう・・・と。

その瞬間、瞬間は、自分自身が、スタートラインに立ったときの壮大な構想を抱いた人間とは別人になった気持ちで、目の前の小さな課題解決に没頭する。

それを達成したら、一時期は、構想を立てた原点の自分に戻って、進路をチェックし、それが正しければ、再びコツコツと課題を潰す虫に戻って、それに徹する。

私の息子はTV番組の「SASUKE」に夢中で、良く番組につき合わされます。あの中の第1ステージに「そり立つ壁」というのがあります。

高さ5メートル程もある湾曲した壁を駆け上って、脚力と腕力を駆使して頂点に攀じ登る競技です。それをクリアするため、選手によっては、いったん壁とは180度逆方向へ走り、助走の勢いをつけて、一気に駆け登り、見事クリアします。

目的達成のためには、一時、ある瞬間は全く逆方向へ突っ走る必要もあり、迷わず逆走に踏み切れる、客観的に別人となれる自分が必要な瞬間もあるわけです。

それでは今月も先月に引き続き、9月26日に開催された「楽待コミュニティ区分版」にご参加された会員様からのご質問を、皆様とともに検討してみましょう。

Q1 高利回りを狙い、地方都市での区分所有投資を・・・

高利回りを狙い、地方都市での区分所有投資を考えています。
遠隔地での投資で注意すべきこと、ポイントとなる事はなんでしょうか?

■何故高利回りなのか?

マンションイメージ

地方物件の利回りは何故高いのか?を考えてみる必要があると思います。

地価が安いため、物件の積算価格がもともと安いこと。
つまり物件価格の殆どは建物で占められています。
ですから東京都心部の区分物件のように、物件価格割合の多くが土地、などはありえません。ですから、将来の物件価値が(計算上だけでも)土地部分で支えられる割合は低いと考えるべきでしょう。
(自分の自由にならない土地区分持分は意味が無いという議論はありましょうが・・・)

簡単に言えば、将来古くなると、物件価格の大半を占める建物が減価償却で安くなる分だけ、価値下落が都心部物件よりも(計算上)大きく進むということです。

古くなっても、一棟物件でしたら、幾ら安くても土地だけは残りますのでゼロにはなりません。その間の家賃は入りますので、建物維持管理費を指し引いても、トータルではプラスになる点が区分とは異なります。

家賃相場も安いので収益還元価格が安いこと。そして、日本の人口動向などから、一般論としては、将来に向い家賃下落と空室率が大きくなってゆく(であろう)リスクが織込済だからです。

ですから、ご質問の注意点は、これらをご自分で如何に制御できるかを対策できれば良いことになります。

物件探しの目的は投資なので数値的にペイしない物は対象外です。

ですから、まずはシミュレーションで確認する必要があります。

■投資がペイするか?まずシミュレーションにかけてみる
地方の戸建賃貸などの場合は利回り50%など、シミュレーションが不要なほど高利回りもあります。こういった物件は、別の視点からの判断が必要な場合もあるようですが、今は区分に絞って考えます。

総額が小さい地方の区分でも、維持・修繕費用は共用部・専有部ともに、東京都心とさほど変わりません。

つまり、家賃が都心部に比べ安い割りに、共用部・専有部のメインテナンスコストが占める割合が大きくなるので、それでもペイできるか?をまず見る必要があります。

その際は、一般に高めといわれている空室率を考慮したシミュレーションパラメータ設定が必要です。

東京都心部では不要な広告料を2ヶ月分以上も支払う商習慣のエリアもあるようです。これらを全て考慮して、収支をシミュレーションする必要があるでしょう。

■一般総論でなく、ご自身がミクロ視点で有利なポジションをとれるエリアを狙って買う
一般論では地方は衰退するといわれるエリアもありますが、人間が存在している限り賃貸需要は必ずあるはずです。

従って、地方物件で家賃を高めに差別化できたり、周辺より格安家賃設定で稼働率をアップするよう制御できたり、安くリフォームができる自分だけのポジションを取れれば、一人勝ちになれるチャンスがあるということです。

例えば、周辺より圧倒的に安い家賃で募集しても投資がペイできる安値で買う。あるいは、空室を最優先で埋めてくれる業者さんと強い信頼関係で結ばれている。家賃に見合う格安のリフォームパートナーがいる。独自の借手がいる。などでしょうか・・・。

裏を返せば、物件が遠隔地の場合、長引く空室を挽回したい。急な設備故障に安く迅速に対応する。内装を差別化して家賃アップを図るか早期入居へ繋げたい。などなどのコントロールをかけたい場合、それができるかどうか?自分でやれるか、パートナーに任せるか?

遠隔地からでもご自分が、意のままに迅速適切に制御して、アクションしてくれる、人やシステムを物件近くに確保でき、リーズナブルなコストで運営できることが大切でしょう。

あるいは、そういったことを一切気にかけなくても、十分競争力を維持できる=将来大幅に家賃を下げてもOKな物件を安い価格で購入し、その後は既存の管理システムに任せておくだけで投資がペイできるか?

それには、その地方の事情や人脈に精通している方などを通じて、上流情報により、そういう物件を手に入れられるか?

地方は東京等とは違い、そのエリアに精通した競争相手は限られますので、良い物件に誰も気付かず放置されている場合も多く、その価値に気付いた方は有利な価格で買いやすいと聞きます。
賃貸面でも、生き馬の目を抜くような敏腕大家さんは東京よりは少ないと聞きます。
(私は地方物件には精通していないので、あくまで地方の方から聞いた情報です)

投資がペイできるとは、冒頭に申上げた、将来の価値(売価)下落、家賃下落を想定しても、それを補って利益確定できる手残り家賃を積み上げられることを意味します。

などがポイントになると思います。

まとめると、東京にお住まいの方が地方の利回りだけに引かれて、ご自分が制御できない物件を購入するのではなく、その後の運営も十分考慮し、得意エリア(=リスクをコントロールできる)をピンポイントで狙うことが有利だと思います。