がんの闘病中に不動産投資に出合い、55歳という年齢で不動産投資家への一歩を踏み出した小林利弘さん(57)。
自動車メーカーのトップセールスや葬儀社の経営など、これまでの経験・実績を踏まえて、大家デビューからから2年ほどで3棟2区分まで規模を拡大。現在は家賃年収3400万円、税引き前CF1000万円ほどだという。
そんな小林さんは、「50代で始めたからこそのメリットとデメリット、注意点がある」と語る。
小林さんが、これまで規模拡大する上で気をつけてきたこと、そして年齢が高くなってきてから不動産投資を行う上で注意してきたこととは何なのか。
失敗だった「本当の1つ目」
2022年、大阪府吹田市に1棟目となる物件を新築した小林さん。この物件は現在、常に満室状態で運営できており、年400万円ほどの税引き前CFを生み出している。
だが実はこの2カ月前、名古屋駅近くの区分マンションを賃貸物件として購入している。「本当の1つ目」のこの物件だが、「これは失敗だった」と小林さんは話す。
不動産投資と出合い、自分もまずは一歩踏み出したいとの考えから、「買いたい病」にかかっていた。そんな時、新築区分の情報が入ってきて、「良さそうだ」と考えてしまったのだという。
「不動産投資を始めるまで、自宅用として区分マンションは購入してきたし、住んできたので、親しみがあったんですよね。それで、不動産投資を始めるとなったときも、『区分なら見慣れている』と…。不動産投資の勉強をしていて、特に新築区分の利回りが低いこともわかってはいたんですが、実感としてピンと来ていなかったのもあります」
購入したのは、名古屋駅近くの新築区分1Kマンション。リニア中央新幹線が開通予定の「名古屋」という土地自体に魅力を感じ、価格も2300万円と手ごろで、キャッシュでも購入できそうだったことが決め手だった。
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