
ハード大家さんの保有物件(ハード大家さん提供)
「私は『不動産投資は心理戦』だと考えており、物件の購入の決定要因は単に金額の多寡だけではないと思っています。その辺りが不動産投資の面白さですね」
そう語るのは、アパートや戸建てを305室保有する「ハード大家」さん。本業で小売業の会社を経営しつつ、投資歴5年という短期間で年間家賃収入2億900万円まで規模を急拡大している。
ハード大家さんの今年の目標は、10億円分の不動産を買うこと。「今すぐ売っても絶対に儲かるか」を基準にフル・オーバーローンで買い進めているというが、好条件の物件をハイペースで購入できるのはなぜだろうか。
今回、物件購入時に必ず見ているポイントや、担当者との付き合い方について詳しくインタビュー。スピード感を持って資産を増やす「仕組みづくり」の真髄に迫る。さらに「経営者こそ不動産投資をやったほうがいい」とも語るが、その真意とは。
サブリースで誤算も…「理論だけじゃダメ」と感じたワケ
―不動産投資に興味を持ったきっかけはなんだったのでしょうか
現在小売の会社の経営をしており、15年ほど社長業をしております。
事業にやりがいはもちろん感じていますが、やはり問題も多く発生します。
人間関係のトラブル対応、数千万円単位の横領未遂…。パワハラ問題が起きて労働基準監督署に呼び出されたこともあります。
小売の会社以外にも蕎麦屋、就労移行支援事業、デイサービスなどの運営も行ってきましたが、どれもちょっとピンとこず、すべて売却してしまいました。
正直、人を使うビジネスに疲れていたのだと思います。その中で、個人で動いて個人で完結できる不動産投資に興味をもったことがきっかけです。
―最初に買った物件について教えてください
本業で取引のある銀行が持ってきた案件です。売主は高齢で、資産整理のために売却を考えているようでした。
プロフィール画像を登録