木造と比べたときのRCのメリット・デメリット

投資家の視点で見たRCのメリットは投資効率ということができるでしょう。木造に比べてRCは規模の大きな建物が建てられます。実際、私が持っている物件も木造はすべて2階建てですが、RCは6階建てです。部屋数も3LDK24戸と、木造に比べてけっこうな規模になります。
日本の場合は相対的に土地の価格が高いので、土地を有効活用する意味でも大規模な建物が建てられるRCは効率がいいわけです。
効率という点では、投資の手間、管理の手間も軽減してくれます。どういうことかというと、利回りの良いRC物件を一棟持つだけで、木造数棟分の収入が得られるということです。
RC一回の投資で、木造数回の投資と同じならば、RCを一回買うだけで済んだほうが手間がかかりません。銀行融資も一回で済み、その他の管理や経費処理も一回で済むならそのほうが断然楽です。
RCのもうひとつのメリットは賃貸付けのしやすさでしょう。
やはり木造に比べて安心感が違いますし、高級感もあります。
エレベーターがあり、オートロックなどがつけられるのもRCだからです。
住む人に高級感と安心感を与える点で、木造よりも賃貸付けがしやすいのです。
一方で、デメリットもあります。
建物規模が大きくなるので、当然ながら共用部分に関わる経費が多くなるということです。
エレベーター、受電設備、浄水タンクなど、木造の小規模不動産ではなかったような経費がかかってきます。清掃代もかかり、セキュリティを維持するコストもあります。
こうした経費もRCは高めの家賃設定ができるため、家賃収入で回収できるので、収益力のある物件さえ買えば、大きな損失になることはないでしょう。
また、固定資産税が高いということもデメリットです。木造に比べ、建物評価が高くなるため、その分固定資産税が多くなります。
こうしたメリット、デメリットはありますが、やはり投資物件としてRCは魅力です。
ただし、それなりの家賃が稼げて、経費を十分にまかなえればという前提条件付ですが。
私が買ったRC物件の実際
私の持つRCは茨城にあります。
買ってみての印象ですが、やはり固定資産税の高さに驚かされます。
やはり地方でRCを持っている人が「固定資産税のために稼いでいるようなものだ」といっていましたが、私もそういう気持ちを持ちます。
RCはやはり、それなりに家賃が稼げる都会に持つのが良いのかもしれませんね。
それでは次回は木造物件のメリット・デメリットについて触れていきましょう。
この連載について
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外資系コンサルティング会社、シンクタンクに勤務し、現在は独立のコンサルタントとして活躍中の石川貴康さん。
本業を維持しつつ、本業の信用力を活用して不動産投資を継続していく「2足のわらじ」を実践する方法を伝授します。
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5
第5回 木造のメリット! 維持・管理の費用の安さと出口
2010.3.29
4
第4回 買って分かったRCと木造の違い
2010.2.26
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