みなさん、こんにちは。石川貴康です。私はちょうど5月27日に発売予定の「不動産投資×証券投資 最強のハイブリッド投資術(仮)」の表紙の帯の撮影を終えたところです。共著で東洋経済新報社さんから出ます。これで終わりではなく、この後も、不動産投資関連の書籍を出すことがきまっていますので、よろしくお願いいたします。
さて、今回は居住用VS事業用、新築VS中古というテーマで見ていきましょう。

居住用VS事業用、どっちが有利か?

不動産は、その貸し先として居住用と事業用とに区分できます。居住用とは、賃貸する人が居住目的で借りるもので、単純に言うと「住む」ために賃貸される物件です。一方、事業用は、その不動産を使って事業を営むことを目的とするもので、店舗・事務所用のビルや倉庫などの物件になります。

私は主に居住用の不動産を持っていますが、その物件の一部が事業用という物件も持っています。また、実家で持つ物件は、1階が事業用、2階が自宅となっています。こうした経験も踏まえて両者を比較してみましょう。

居住用と事業用の大きな違いは、借りる側の属性です。居住用は住人として住むわけですが、事業用の場合は法人や事業者が借りることになります。借りる側の属性によって、不動産投資運用の安定性が大きく異なります。

居住用として住人が住む場合、入居は比較的安定するといえるでしょう。大きな経済変動があったからといって、「住」のニーズはなくなりません。不景気になっても、引っ越さず、長く賃貸し続けてくれる可能性が高く、決してニーズが消滅しないのが居住用不動産です。「衣食住」という言葉があるように、「住」は生活の基本だからでしょうか。

事業用になると、この事情が変わってきます。事業用の借主は、法人や事業主になるため、景気の影響を大きく受けます。不景気になると、オフィスの賃貸需要が減り、空室率が上がり、オフィス家賃が下落するのはご存知のことでしょう。不景気では、オフィスを閉めたり、店舗を閉めたりして、事業が縮小されるため、その影響をもろに受けるのです。また、こうした状況では一度空室になると、なかなか次が決まらず、困ることもしばしばです。

実際、私が持つ物件は、居住用部分は満室でも、事業用部分は空きが有る状態です。居住用としては申し分ない立地ですが、事業用としてはいまひとつです。リーマンショック後、空いたところには次が決まらないといった状態です。実家で持つ物件は、事業用として場所も良く、優良なテナントが入っているので助かりますが、ここでさえ、一室長く空いていたことがありました。

こうしたリスクの違いによって、事業用不動産は居住用不動産よりも高い利回りで家賃設定されます。売却不動産のリストを見ていても、事業用の不動産のほうが利回りが高く紹介されているのは、こうしたリスクが影響するからです。事業用は相手が法人・事業者のため、家賃を高く設定できますが、空室リスクが高い上に、一度空くとなかなか次に入居者が入らないこともあり、余程確実な地域の物件でない限り、安定的な資産運用が難しいものです。私が思うに、安定的な賃貸需要を考えるなら居住用不動産です。

しかし、事業用として一等地にあり、入居が確実な物件もあります。一概にどちらが優れているかを決め付けることはできないでしょう。「私の好みは居住用」ということが言えるだけかもしれませんね。