資産運用の必要性

さて今回は、資産はどれくらいまで増やすのか?そもそもその目的は?というテーマで話を進めていきたいと思います。

ここがはっきりしていると、自分が今具体的にすべきことがみえてきます。不動産だったら、いつまでにどのくらいの規模の物件が必要なのかなどといったことですね。

逆に言うと、目標もなくただ漠然とやみくもに物件を増やしていこうとしても、途中で息切れしてしまうことも。
頂上が見えない山登りをひたすら続けている感じでしょうか。

資産運用が必要な理由は、大きく分けてふたつあると思います。
ひとつは、将来の不安に備えて。
そしてもうひとつは、やりたいことや夢の実現に向けたもの。

まず前者について、将来の不安にはどんなものがあるのか、主だったものを挙げてみます。

(1)年金がどうなるのか
⇒ 今後も制度や給付水準は変わっていくでしょう。でもそれがいつ、どのようになるかはよく分らない。少なくとも、今よりは厳しい状況になることだけは確かです。

(2)物価上昇で預貯金が目減り
⇒ せっかく働いて手にしたお金を預貯金しても、物価上昇率の方が上回れば、相対的には元本が少なくなったのと同じことですね。
最近の経済を見ていますと、インフレだけではなく、スタグフレーション(景気停滞期下での物価上昇)という厳しい状況になる可能性も!?

(3)預貯金の金利が低い
⇒ 超低金利時代は終わりつつありますが、まだまだ金利は低いのは事実。しかもサブプライムローン問題も影響し、日銀もしばらくは金利を上げづらい状況。

こういった環境に「備える」というのは保守的な理由ですね。

それに対してもう一方の夢実現のために資産運用、というのはより積極的な理由で、楽しいとか、わくわくすると感じるかなと。

例えば私の場合ですと、何かワインに関する事業をやりたい、ワイナリーを所有してみたい、海外に住んでみたい、などといったことなのですが。
もちろん、どちらも大切なことですので、双方考える必要があると思います。

資産はどのくらいあればいいのか、目標の決め方

将来への備えにしても、やりたいことの実現に向けたものでも、ひとによって目標は様々ですね。ということは、実際に資産はどのくらい必要なのかは、人によって変わってきます

どんな生活をしていきたいのか、やりたいことは何なのか、などといったことは人それぞれ違うのが普通だからです。

ですので、自分が生きたい人生にはどのくらいお金が必要なのかを、見積もるところからはじめましょう。これは頭で考えていても堂々巡りになってしまうので、書き出してみてください。

一般的に、大きな項目としては、生活費、マイホーム取得費、教育費、リタイア後の生活費があります。
そして個々人の事情により、これにプラスするカタチとして「やりたいこと実現のための費用」が加わることになります。

といっても、ひとつの目安が知りたいという方もいると思います。
というわけで、人生でかかるお金が一体どれくらいなのか、平均的なものを見てみましょう。
ここでは、リタイア前と後の大きく2つに分けて考えます。

まずリタイア前についてです。
30歳~60歳までに必要な金額を挙げると、
 ・生活費    350万円/年 × 30年 = 1億500万円
 ・マイホーム 4,000万円(ローン含めて7~8,000万円)
 ・教育費    1,000~2,000万円 (一人当たり)

子供が二人だとすると、マイホームと教育費で1億、生活費を合わせると2億1,000万円ほどかかることになります。
一方、生涯賃金(大卒男子)の平均は、2億7000万円くらい(退職金除く)と言われています。
ということは、リタイア前に残るお金は6,000万円+退職金。これと年金で、リタイア後の生活をしていかなければならないことになります。
ただしこれは、あくまで一般平均的なものなので参考程度にしてください。

次に「リタイア後」の生活費についてですが、生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」によると、
 ・標準的な生活費  27万/月 ⇒ 324万円/年
 ・ゆとりある生活費 38万/月 ⇒ 456万円/年

90歳まで生きるとすると、60歳~90歳まで30年間での必要額は、
 ・標準的な生活費  9,720万円
 ・ゆとりある生活費  13,680万円

一方、実際に受けとる年金額(65歳~90歳)は6,900万円
よって、差額は、
 ・標準的な生活費  2,820万円
 ・ゆとりある生活費 6,780万円
となります。

この金額を、先ほどのお給料の残り(6,000万円+退職金)でまかなえそうでしょうか?意外とあるじゃない、と思われるかもしれません。

でもこれは、「生涯賃金2億7、000万円」かつ「年金が65歳から23万円出る」ということが前提のものです。

年金支給額がこれから減少していくことは、今や周知の事実ですよね。
年金制度はどんどん変わっていくので、特に現在40代以下くらいの方だと、支給額がどれくらい減っていくのか予測するのも難しい状況だと思います。