PHOTO : ABC / PIXTA

物件価格が高騰する昨今、状態の悪い物件を安く仕入れ、リフォームして貸し出す手法を検討する投資家も多いだろう。しかし、ここ数年でリフォーム費用にも値上げの波が迫ってきているようだ。

リフォームが発生しやすい築古物件を持つ投資家からは「このまま値上げが続けば、ボディブローのように収益が圧迫される」と懸念の声も上がる。

このような状況の中、リフォーム費用を抑える方法はあるのだろうか。専門家や現場の状況を知るリフォーム業者、築古物件のリフォームを多く手掛ける投資家に、それぞれ話を聞いた。

「5年間で工事費用2倍以上…」膨らむ業者の負担

実際のところ、リフォーム費用はどの程度高騰しているのだろうか。

不動産会社やマンション管理組合向けにコンサルティングを行う、株式会社さくら事務所でホームインスペクターを務める田村啓氏は「リフォーム費用はコロナ禍以前から1.2~1.5倍ほど上昇している」と話す。

総務省「消費者物価指数」より(2020年を100として算出)

背景には、資材価格と人件費の両方が高騰しているという事情がある。いずれも一時的に落ち着くことはあっても、中長期的なトレンドとしては上昇が続くと田村氏は予想する。

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