いよいよアメリカ法人を設立

2010年5月13日(大安)。
念願のアメリカ法人を、ニューヨーク州マンハッタンの5番街に設立しました。

私は2007年からアメリカに行き始め、現地ネットワークを作ってきましたが、それでも、起業は困難を極めました。
まず、ビザの申請がものすごく大変なのです。

9.11以降、外国人の移住やビザに関する制約が強まっているところに、保護政策を重視する民主党オバマ政権になり、さらに厳しくなったのです。

結局、アメリカでの起業と移住を考えてから、3年もの月日がかかってしまった計算になります。

しかし、偶然の産物だったのが、この時期に起こった、低金利、不動産価格の下落、そして円高です。
このタイミングでアメリカ不動産投資市場に打って出られのは、運が良かったと思わざるをえません。

アメリカの面白いところは、またいずれ共和党に変わるということです。
つまり、現民主党政権の保護政策に対し、共和党政権になると、金持ち優遇政策に変わるということ。
ただこれは、将来の話で、分かりませんけどね。

現政権の税制改革は、金持ちから税金を取って、貧しい人をプロテクトする。
これが、あからさまなんです。
そして、アメリカの歴史は、政権交代を繰り返す。

いわば、不動産投資(=金持ちに有利なこと)にとって、厳しい時期に私はマーケットに参入しました。
逆張りの発想で、ここまで資産を増やした私にとっては、とてもいい時期といえるのです。

話を元に戻します。
当初はカルフォルニアでビザの申請を色々やっていました。
昔だと、E2という投資家用ビザがあり、私のように不動産に投資している外国人もビザを取得することができました。
しかし、今では投資家用ビザであっても、アメリカで投資してレストランを開業するなど、アメリカ人を雇用し、給料を支払うような業態でないとビザが取得できなくなりました。
それも今では簡単ではありません。

カルフォルニアでは、多くのアメリカ人弁護士や日本人弁護士に相談したのですが、全部ダメ。
それだけで1年が過ぎてしまいました。
このままでは、最悪、学生ビザでもとって、もう一度、建築や不動産について勉強しようかと本気で思い始めてました。

カルフォルニアはメキシコからの移民が多く、シュワルツネガー知事の元、深刻な財政難に直面しています。
そうなると、行政機能、とくに移民行政が著しく機能不全を起こしているのも問題でした。

そんなとき、ある方が、「松村さん、それだったらボストンからいきなよ」とアドバイスしてくれたのです。

なぜボストンかというと、ボストンは大学が多く、移民のレベルが高い。
そのため、移民行政がうまく機能しているというのです。
その上で、イミグレーションとコネクションのあるアメリカ人弁護士に依頼すること。

私は紹介されたボストンの弁護士に早速会いに行きました。
その弁護士は「あなただったら、絶対取れるよ」と言うわけです。
1年間、今まで言われたことがない言葉で、耳を疑いました。
「ノープロブレム。あなたのスキルと経験があれば、まずL1ビザを取得して、その後1年半でグリーンカードが取れるよ」って。
もう夢のような話でした。
ま、現在進行中の話なので、今後どうなるか油断はできませんが。

かくして、アメリカ東海岸に御縁ができたので、ニューヨークの5番街にオフィスを構えることになったのです。

そして、アメリカでどんなビジネスを展開し、どんなライフスタイルを送ろうと考えているのか?

それについては、次回以降のコラムでご紹介しようと思っています。