人生ビジョンを明確に持つ

楽待ユーザーのみなさん、松村裕一です。

この度の東北関東大震災で被災された皆様に、謹んでお見舞い申し上げますとともに、被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

今回で、半年間続いたコラム連載の最終回となります。
実は、このコラムは、東北大震災が発生する前に書いたものなので、少し内容を変更したいと思います。
今回の大地震で、私も今までに考えて、作り上げてきた全ての戦略を見直す必要性に迫られました。
私自身、リスクテイクとして地震は考えておりましたが、流石に原発までは、リスクの中に取り入れておりませんでした。

放射能のリスク……。考えてもみませんでした。

地震リスクについては、耐震性のある建物へ投資を行って来ましたし、2次災害に関してのリスクテイクを考えて、私は100%地震保険に加入してきました。

それでも放射能が来た場合には、どうしようもありません。
4年前から日本のカントリーリスクを考えて、アメリカでの不動産投資を行って来ましたが、私はみなさんから、「松村さん、日本のカントリーリスクなんて、大丈夫だよ。それは、考えすぎだよ。」と言われ続けて来ました。ところが、そのカントリーリスクが現実のものとなり、自分自身も投資戦略の見直しを迫られる事になったのです。

極論を言いますと世界への分散投資です。私は、日本が大好きです。その日本がベースで活動しています。
そしてアメリカへ上陸しました。
あと4~5年掛けて、世界への分散投資を達成しようと考えていましたが、もしかしたらそんな時間的な猶予も無いかもしれません。

そこで、まずは私が今、もっとも注目しているアメリカ不動産投資について、お伝えしたいと思います。

アメリカでの不動産投資の冥利

アメリカの不動産投資と日本の不動産投資では、何が面白いかという部分はそれぞれ違ってくるとは思います。
アメリカの不動産で言えば、当然日本とはやり方、法律、税金も違う。
実はその両国の違いを知っておくと非常にプラスとなる部分が多いのです。

特に私が目指しているアメリカでの不動産投資は、西海岸(カリフォルニア州)と東海岸(ニューヨーク。ボストンなど)に絞っています。ラスベガスも有りかな。
これは、いろいろな考え方が有りますので、そこがベストということではありません。
私は、海外で不動産投資を行う場合は、自分が住みたいエリアを考えています。
自分の投資スタンスに合わなければ、どんな物件でも投資はしませんが、エリアについては、自分が住みたい所です。「えっ、それだけ?」と思われるかもしれませんが、それだけです。
でも、これが実に楽しくて、夢が広がります。まあ、その話は後にして、アメリカでの不動産投資に戻ります。

特にアメリカはリーマンショックが起こり、不動産市場が非常に痛んでいる。
そこで、投資をしていくということは当然情報がないと買えないですし、実際に住んでいるわけではないからそんなに簡単にいい物件情報を掴めるとは思えないかもしれません。

ところが、アメリカは非常にディスクローズされた社会なんですね。
それは逆を言うと、とてもやりやすい。
私は実際アメリカの不動産投資を経験し、実は日本のほうがクローズされていて、日本人でも、アメリカより、やりづらいんじゃないかと思ったほどです。

売買する際に、日本では毎回契約書をゼロから作成します。
ところがアメリカのカリフォルニア州では、州によって決められた契約書フォーマットに購入希望金額を記入し、それをメールで送るだけで買い付けできるのです。それに対して、相手がOKもしくは条件交渉をつけたカウンターオファーが返ってくるわけです。

もう書面だけで契約が成り立つわけです。それを元に、あとは銀行に投げるだけ。
一度やり方が分かると、実はものすごく簡単なんです。

もちろん契約書も読まないといけないのですが、1回理解してしまえば、あとは全部同じ。
しかも日本のものが分かっていれば、英語の契約書といえども内容は、そんなに大きく変わりません。
尚且つ、契約内容はアメリカのほうが厳しい。
例えば、日本で言うシロアリ被害や、洪水などの大規模な自然災害に対しても厳しく、それは、全て情報公開、あるいは過去にどのようなものがあったか公開しないといけないのです。

あと日本では不動産を持っている所有権ってありますよね。
アメリカの場合タイトルインシュランスといって、所有権に対して保険が付くんです。
これは何が違うのかと言うと、やっぱり歴史が違うんですね。日本というのは、登記簿謄本が非常にしっかりしていて、その所有権あればこの人のものだということがはっきりする。
しかし、アメリカは元々ネイティブアメリカンの土地なわけです。過去の歴史の流れの中で、ずっと誰が持っていたか分からない土地がある。そこをタイトルインシュランスが保険として保証するというわけです。だから、逆に言うとタイトルインシュランスが付かないような物件は、買ってはいけないのです。
アメリカの場合は、それを全て保険会社がやってくれるので楽なんですよ。

さらに過去の売買が殆ど履歴として残っているので、この物件は誰がいくらで買ったか、どういうローンをつけたのかが分かるんです。

つまり、その歴史が分かると自分は今こういうリスクを取って買っているというのが理解しやすい。

テナントを入れる際にも、アメリカではファイコ・スコアと言って、その方のクレジットヒストリーから支払い能力が分かる。
さらには、調べようと思えば、年収、居住履歴、犯罪履歴などが明確に分かるのです。
日本にもそういったものが一応ありますが、持っているのは一部の金融機関だけだったりしますからね。もちろんアメリカでも、プライバシーがあるので本人の了解がないとみることはできませんが、テナント本人自ら出してくる分には関係ない。アメリカのスタイルというのは面白くて、いかに自分が良いテナントであるかということを事前にプレゼンしてくるんですね。
私は、こんなに良いテナントだから、貸さないと損ですよと。ここは、日本と違って、アメリカらしい一面です。

公的機関からのデータということで、信用もできる。
案の定、私やクライアントの物件では、滞納されたことは今のところありません。滞納があっても、日本と違ってすぐ出すことができますしね。

さらに、テナントの契約書も州のファーマットがある。また日本では、テナントが入居中に募集をかけることはできますが、内覧することは難しい。しかし、アメリカでは住んでいても要請があった場合は既存の入居者が新しいテナントに見せなければいけない義務がある。
そうすると、良いのは家具があるので生活のイメージが沸きやすい。驚いたのは、既存の入居者が「この物件はここがいい」っていうのを、説明してくれる(笑)つまり、営業してくれるのです。
そうすると、自然とテナントも決まりやすくなります。

こういったところも、アメリカが逆にやりやすいと言える点ですね。