PHOTO : haku / PIXTA(ピクスタ)

「自由に建物を建ててはいけない土地」を、あなたは買いたいと思うだろうか?

せっかく購入しても土地にはすでに他人の建物が建てられていて、自分で使うことができない。土地の所有権は得られるけれど、土地そのものを自由に使用する権利があるわけではない。

そう聞くと、「面倒くさい」「わざわざ買う必要がない」と思う投資家も多いかもしれない。

しかし、そんな土地―「底地」をすすんで購入し、上手く運用して購入額の3倍近くの儲けを出している人物がいる。岐阜・愛知エリアで活動する投資家の柴田章貴さんだ。

「底地は適切に対応すれば『化ける』土地です」と語る柴田さん。投資家に避けられがちな土地を、なぜ自ら購入したのか? 一体、どのように運用することで大きな利益を得られたのだろうか?

柴田さんの事例から、知られざる「底地」の投資ノウハウを探っていこう。

理解できてる? 「底地」のキホン

そもそも「底地」とは、借地権つきの土地を指す。

借地権というのは、他人が所有している土地を借り、そこに建物を建てられる権利のことだ。

借地権つきの土地では、地主(底地人)は土地の所有権を有するが、土地を自由に使用する権利はない。

借地人は、土地を借りる代わりに賃料としての「地代」を底地人に払う必要がある。また、土地を所有していないため、固定資産税は建物分のみの支払いになり、土地の固定資産税は底地人が支払うことになる。

借地権つきの物件は取得時に土地代を払う必要がなく、通常の所有権つきの物件と比べると安く購入できる傾向がある。

また、借地権について定める法律には旧法と新法がある。旧法では、底地人が一度土地を貸すと一生返ってこないと言われるほど、借地人の権利が強くなっていた。

一方、新法では借地権が「普通借地権」と「定期借地権」に分かれている。普通借地権は旧法借地権とほとんど変わらないが、定期借地権では定められた期間が満了した後は土地が返還されることになっている。

定期借地権の中でもさらに種類が分かれ、それぞれ定められた期間は異なるが、一般定期借地権では最低50年以上となっている。

いずれにしても、契約期間中に底地人が土地に新しい建物を建てたい場合は、借地人の権利を尊重する必要がある。借地人への立退き交渉などが必要になり、自由に土地を使用することができない。

特に普通借地権の場合は、原則として契約が更新されてしまうため、旧法借地権と同じでいつまで経っても土地が底地人に返還されないという可能性が考えられる。

このように借地人との権利関係が複雑であることから、「底地」の購入を敬遠する投資家も少なくないのが現状だ。

不当な契約に「待った」、価格吊り上げ底地購入

そんな底地について、柴田さんは「みんなが思うほど難しい土地ではないと思います」と語る。

売買や管理を行う不動産会社を経営しており、不動産業界自体には12年ほど携わっている柴田さん。不動産投資を始めたのは3年ほど前で、現在は法人でマンション5棟と底地を1件所有している。

この底地が、柴田さんにとっては「大成功」の土地だったという。

そもそもの始まりは今から3年前、知人から入った1本の電話がきっかけだった。

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