「子どもが賃貸業に興味を持ってくれない」、「親から買手の付かないボロ物件を相続し、困り果てている」などなど…。所有物件の相続は、関係者にとって悩みの種になることも多い。
首尾よく相続することできれば、配偶者や子どもに財産だけでなく事業も遺すことができる一方、コミュニケーションや準備が不十分だと、親族が「負動産」や「争族」の問題に直面してしまうリスクもある。
どうすれば、相続にまつわるトラブルを回避しつつ、賃貸業で築いた資産を多く遺すことができるのだろうか。
今回は、祖父の代から続く3代目大家で、コラムニストとしても活躍する「テリー隊長」さんに話を聞いた。これまでの相続経験と、現在進行形で行う子どもへの事業承継の取組みから、円満相続のヒントを探りたい。
「初代大家」、祖父の背中を見て育つ
―テリー隊長さんから見て、おじいさまはどんな存在でしたか
私の祖父は、一代で多くの不動産を購入した事業家でしたので、地主系の方と比べると「先祖の土地を守る」ことへのこだわりは強くなかったのではないかと思います。
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