タレント・漫談家の山田邦子さんと一緒に、60代に入ってからの資産運用や相続について学ぶ本企画。

第2回のゲストは、株式会社「夢相続」の代表取締役・曽根恵子さん。曽根さんはこれまで、1万5000組以上の相続に関する相談を受けてきたスペシャリストだ。

60代は、親を亡くして被相続人となることもあれば、自身の相続への対策を始めるべき年代とも言える。家族の絆と財産を守るために、知っておきたい相続の基本を伝授してもらった。

泥沼相続を避けたい! 60歳からできる準備は

山田 私も母が他界しましてね、手続きやら何やらで本当に大変でした。

もう相続を受けるだけでなく、自分も相続する側に回る年齢です。私の友人でも残念ながら早いお別れとなってしまった方もいますから、「いつ何が起こるかわからない」という気持ちで準備しておかなくてはダメですね。

曽根 そうですね。人生100年の長寿社会ですから、60代はまだまだこれからとも言えるんですが、元気なうちに対策をして、安心して長生きしようという時代になったかなと思います。

山田 以前は「家族同士でも揉めるんだな」「相続って大変なんだな」と他人事のように考えていましたが、いざ自分が相続を経験すると、やはり普通の家庭でも問題になりうる複雑さみたいなものを実感しました。

曽根 揉め事を避けるためには、遺言書が有効だと思います。中でも、法的効力が強い「公正証書遺言」という、公証人と証人2人の立ち会いのもと作成される遺言書があると、本人の意思を実現できる可能性が高まると思いますよ。

山田 本人がしっかり判断できるうちに作成しておくことが大事なんですね。元気な時はみんな仲が良かったのに、相続になって関係性が崩れてしまうのは悲しいことですよね。

曽根 はい。「家庭裁判所に持ち込めば何とかしてくれる」と捉えている方もいらっしゃいますが、調停では遺産の分け方は決めてくれても家族の感情は救ってくれません。

相続の際にできた溝はその後も埋まらないことが大半ですから、相続で揉めて絶縁となってしまうことも珍しくありません。子どもの立場から言えば、親をサポートしながら家族が円満に相続を迎えられるように、日ごろからコミュニケーションをとっていくことが大切です。

山田 私も40歳を超えた時から、自分の資産を箇条書きにして把握するようにしています。家や車など、いざという時に誰に渡すか…とかね。

曽根 すごい、早いですね。山田さんのように財産の内容を把握したり、家族と分け方を相談したりして、その上で親の意思をきちんと残してもらえば、揉める要素はうんと低減できるんですよね。

続きはぜひ動画をご覧ください!

■動画の見どころ

前編
・元気なうちに準備したい「遺言書」の書き方
・一般家庭ほど注意? 家族間の相続トラブル
・相続税の基礎控除をおさらい

後編
・相続トラブルの要因トップ3
・相続税対策に不動産は有効?
・生命保険は財産になる? 重要なのはバランス

(楽待新聞編集部)