PHOTO: Graphs/PIXTA

令和に入って大家デビューし、現在は8棟の物件を所有する「億トレ大家」さん。借入総額は約5億円、満室想定での家賃年収は約5000万円になるという。また、株式投資で稼いだ2億円を元手に不動産投資に参入したという異色の経歴の持ち主でもある。

物件購入ではさまざまな「失敗」も積み重ねてきたという億トレ大家さんに、その経験から得られた知見や教訓を聞いた。不動産投資に対する考え方、戦略とはどのようなものなのか。

株で稼いだ純金融資産、3億円目減りして…

―2億円を株式投資で稼いで不動産投資へ…という経歴の億トレ大家さんですが、昔から「投資」には関心が強かったのでしょうか?

興味はめちゃくちゃありました。そもそも、僕の根っこにあるのは、「働きたくない」という考え方なんですよね。「お金があれば働かなくて済むぞ」と。怠け者なんでしょうね。

こういう考えがすごく強くあったので、学生時代からいかにして働かなくて済むかを考えてきました。それで大学生のときにFXに手を出して失敗したりもしているんですけど(笑)。

ただ、現実的に生きていくためにはどうしても働かざるを得ず、大学卒業して仕方なく会社に入ったんですが、案の定働くことに向いていなくて。結局、会社をやめて1人でできる仕事を始めました。それがそこそこ成功したので、その稼ぎを元手に株式投資で増やしていった形です。

―一時は、5億円まで純金融資産を増やしたそうですね

転機となったのは、コロナ初期の頃(2020年2月)に起きた「ダイヤモンドプリンセス」号での集団感染です。

横浜港に入港したクルーズ船の乗客たち700人以上が感染し、13人が亡くなったのですが、当時、ニュースは連日この話題で持ち切りでした。「コロナウイルスっていうのはヤバいぞ」というのが日本人には伝わってきたんですが、ところが世界的には、この時はまだ株価がそこまで落ちていなかったんですよね。

株価が落ちていないので、市場がまだ「コロナショック」を織り込んでいなかった。それに僕はいち早く気づくことができて、持っていた株を売ることができ、さらにその後株価ががくっと下がったタイミングで買うことができました。

当時はインデックス投資がメインだったんですが、コロナでめちゃくちゃ下がる銘柄とそんなに下がらない銘柄、結構明暗が分かれていたんです。そこでめちゃくちゃ下がる銘柄を買って、短期でリバウンドを取れたので、そこで勢いづいて、今度はグロース株に集中して、どんどん資産を増やしていった感じです。

※写真はイメージ(PHOTO: Ystudio/PIXTA)

―ただ、そうして増えた5億円が、「コロナバブルの崩壊」によって、2億円まで目減りしてしまいます。コラムでは「ジェットコースター」のような資産の増減だと書いていましたね

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