「金融機関には、家族の預貯金や両親の所有している不動産など、自分の資産背景を詳細に開示しています。担当者からは『我々が知りたい情報がすべて揃っている』と高評価をいただいています」
こう語るのは、不動産投資歴17年、金融機関からの総資金調達額が19億7000万円に上る「安藤新之助」さんだ。サラリーマン時代に不動産投資を始め、現在は家賃年収1億5000万円の専業大家である。
そんな安藤さんの強みは、徹底した「金融機関目線」。「日本一融資が厳しい」とも言われる名古屋を拠点に活動するが、現在9行の金融機関と取引があり、平均金利は0.73%だと話す。
安藤さんの心がける「金融機関目線」とはどのようなものなのか。 金融機関訪問時のポイントや事前準備、面談中の対応など、安藤さんに具体的なノウハウを聞いた。
「融資を受けやすい人」になるためのキホン
―安藤さんも融資に苦戦した経験はあるのでしょうか? また、融資に苦戦する方の特徴を教えてください
私も、最初は断られてばかりでした。不動産投資を始めて3~4年経って、ようやく徐々に苦戦しなくなりましたね。
まず、融資に苦戦するタイプは、「最初の物件で評価の低い物件を買ってしまった人」です。評価が低いにもかかわらず、サラリーマンの属性を使って無理に融資をつけてしまったような方は、それ以降の資金調達には苦戦します。
また、「決算書の数字が良くない人」も苦戦しますね。家賃収入に対して交際費が多いとか、赤字だとか、金融機関の立場としては懸念材料になります。
さらに、「ビジョンのない方」も苦戦すると思います。規模拡大をしていったときに、「これ以上大きくしてどうするの?」と金融機関から聞かれると思います。その時に明確な回答ができない方は、資金調達が難しくなると考えています。
ー安藤さんから見て、金融機関が「貸したい」と思う人の特徴はどんなものだと思いますか?
プロフィール画像を登録