高校生の頃、父親がリストラされた。気の毒に思った祖父は、孫たち三兄弟の教育資金にと1000万円を贈与した。父親は何を思ったか、母親に相談することもなく、それらを株式投資に全額投入。のちに投資先の経営が傾き、1000万円分の株はすべて紙くずになった―。
「漫画みたいですが、全部本当の話でして…。金融リテラシーが低いとこんなことになってしまうのか、と思い、逆に投資に興味が湧いてきたんです」
投資の原点をこう語るのは、不動産投資家の早乙女隼人さん(仮名)。投資歴6年目で、現在の年間家賃収入は3500万円にのぼる。5棟55室の賃貸物件に民泊、軍用地、トランクルームなど、さまざまな物件を運営する。
過去に衝撃的な体験をした早乙女さんは、身の丈に合った投資をするために「絶対買わない物件」も決めているとか。その条件は「満室の築浅物件」だというが、一体なぜだろうか。
投資ステージや将来設計に応じてリスクコントロールをしながら、柔軟に投資を拡大してきたという道のりを追う。
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