不動産投資家にとって、重要なパートナーともいえる管理会社。強固な信頼関係のもと、「管理会社の尽力もあって、全空物件を埋めることができた」というケースもある一方で、「ひどい管理会社に依頼してしまった」と嘆く声もよく聞く。
「ひどい管理会社」とはいったいどのような会社なのだろうか。取材してみると、投資家からは「家賃が振り込まれない」「連絡がとれない」「鍵を引き渡さない」など、大家業に多大な支障を及ぼすさまざまな事例が寄せられた。
催促しても「送金明細」送られず…入金自体にも遅れ
「上場会社がするような管理業務では全くありませんでした。大手だからと任せてしまったのが失敗だったと思います」
静岡県内で6棟を所有する菊川正樹さん(仮名)は、自身が購入した全空物件を任せていた管理会社の仕事ぶりに対して、そう振り返る。
菊川さんが全空RC物件を2300万円で購入したのは昨年9月末のこと。築40年以上で、「ほぼ廃墟」で購入した物件だったが、1000万円以上リフォーム費をかけ、3カ月ほどで入居付けができるように再生させた。
管理は、上場もしている不動産会社である「A社」に依頼したという。
「A社は仲介部門が強い印象がありました。客付けを早急にしたかったし、大手の会社で対応もまともだろうと思ったので、管理を依頼しました」
期待通り、A社の仲介部門は客付けに尽力してくれた。リフォームしたばかりの部屋に、徐々に入居がついていったという。ところが。
「仲介部門はいいんですが、管理部門は全く仕事ができなくて…」
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