「強者と戦って勝てるわけがない。何より大事なのは『差別化』です」

投資歴12年の「築古大家のコージー」さん。投資において何よりも競争を避けることを重視し、他の投資家が検討しない築古物件も積極的に買いながら規模を拡大してきた。所有物件数は110室、年間家賃収入は約6000万円にのぼる。

物件価格が上昇傾向にある昨今、価格の低い「築古物件」に目を向ける人もいるかもしれない。

しかし築古物件では修繕費がかさんだり融資がつきにくかったりと、さまざまなリスクがつきまとう。さらに他の投資家から買われない物件となれば、経営はその分難しくなっていくだろう。

そんな物件をあえて購入することが、コージーさんにとっての「生き残り戦略」だったという。今回は、物件をなかなか買えない「弱者」にとって重要な考え方を語ってもらった。

差別化戦略としての「築古再生」

―築古ひとすじで12年投資を続けていますが、近況はいかがですか

最近は、投資初期に買った物件の融資返済が進み、どの物件も担保余力とキャッシュフローが大きくなってきました。もともと融資をひくために戸建てを買っていたのですがその役割が終わり、3年ほど前から一棟ものに絞って購入しています。

今後については、現金で購入してきた戸建てを折を見て売却・現金化しながらエリアを開拓していき、これまでやってきた低ランニングコストの物件運営を遠隔でも応用していければと思います。

―12年間で市況もさまざま変化してきたと思います。不動産市場のトレンドをどう見ていますか

やはり、物件価格が高騰して買いにくくなってきていますよね。これにより、私も生き残るために自分の投資の目線を変えていく必要がありました。

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