PHOTO: kker/PIXTA

「売り上げは高いけど競争の激しいエリアで勝負するか、売り上げは少ないけど競合が少ないエリアで勝負するか―。私の戦略は、後者です。あえて人のいない地方で勝負することにしたんです」

そんな風に語るのは、宮城県内にアパート6棟と戸建て16戸を所有するサラリーマン投資家、ささよしさん。2021年に不動産投資を始めて4年弱だが、総投資額は約1億3000万円、家賃年収は3000万円、年間CFは900万円ほどになるという。

ささよしさんが主戦場とするのは、宮城県内でも人口が多く、さらに自身の住まいがある仙台市ではなく、「田舎」である県北エリアだという。

なぜ、あえて「田舎」のエリアを選んだのか? 「田舎」で物件を買う際に注意していることとは―。1軒目を買うまでには「金融機関100店舗から断られた」こともあるという、ささよしさんの投資戦略を聞いた。

安易にFXに手を出し、失敗

ささよしさんが小学4年生だった時、両親が離婚。きょうだいとも別々で暮らすことになった。ささよしさんは父親と一緒に暮らすことになり、「お金がないと、いろいろな面で苦労する」と思うような経験をした。

「電気が止まるとか、水道が止まるとかですね。電話も使えなくなりました。当時はそこまで強く感じませんでしたが、やっぱり、お金っていうのは大事だったんだな…と思う出来事でしたね」

離婚をきっかけに、不登校にもなった。将来の夢も描けなかった。「お金もなかったし、高校や大学は行けるかな、とか。目の前のことしか見えていなかったです」と話す。ただ、この時の経験から、「何ごともプラスにとらえて、前向きに生きる」という自身の今の性格が形成されたとささよしさんは言う。

「父親の力を借りずに生きていかないといけないと思いました。お小遣いなんかもらわず、むしろ学費は自分でなんとかしようって。大学に進学するためにどうしたらいいのか調べて、結果的に授業料が免除になる特待生として、大学にも行くことができました」

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