PHOTO: Mugimaki/PIXTA

2021年、50歳を過ぎて「大家デビュー」を果たした投資家がいる。関東地方に住む「ボチボチ」さんは、新築建売物件を1棟目として購入したのを皮切りに規模拡大を進め、現在は一棟物件6棟と戸建て1つを所有。総投資額は約2億8000万円、家賃年収は約2400万円になるという。

50歳を超えてからの大家業ということで、「人より早く賃貸業の経験を積みたい」と考えていたというボチボチさん。そのために「10点のうち7点の物件」を狙うという投資戦略を立てたと話す。

そんな物件購入の基準とは。50代で投資を始めることのメリットやデメリットをどのように考えているのか。ボチボチさんの投資戦略を聞いた。

50歳過ぎで賃貸業を始めようと思った理由

―50歳を超えて、大家業に参入したそうですね。そもそも、賃貸経営を始めようと思ったきっかけは何だったのでしょうか

コロナで家にこもらなくてはならなくなった時期、「ねんきん定期便」を見たんです。50歳を過ぎると、「見込まれる年金額」ではなくて「60歳まで続けた場合の見込み額」が記載されるんですけど、私の場合、50歳でやめたとしても、60歳まで続けたとしても、支払われる年金額がほとんど変わらなかったんです。

「年金が当てにならない」というのはだいたいわかっていたことでしたが、「ここから60歳まで働いたとしても、支払われる額が変わらないなんて…」と愕然としました。「当てにならないにもほどがある」「年金だけに頼るようではいけない、何かやるべきだ」と、遅まきながら気づいたんです。

会員限定記事です

この記事の続きを読むには、会員登録が必要です
会員登録(無料) ログインする