
七海さんの保有物件(七海さん提供)
あえて「生活困窮者向けの賃貸物件」に的を絞り、着実に成果をあげている人がいる。地元である大分県で投資する「七海 a.k.a. 元生保CW大家」さん(以下、七海さん)だ。
七海さんは2023年4月、年収500万円のときに不動産投資を開始。徴税や福祉など、さまざまな現場を渡り歩いた公務員としての経験を生かし、職場の許可も得て「生活困窮者向け」にアパート4棟33室を運用している。
現在の年間家賃収入は1400万円、キャッシュフローは年間480万円ほどだ。平均利回りは19.5%、入居率は実質97%だという。
だが、七海さんの投資はこれらの数値だけで語ることはできない。生活保護の制度に通じ、現場感覚を備えた大家として、困窮者に「安心して暮らせる住まい」を提供し続けているのが特徴なのだ。
公的支援の枠組みを知り尽くした異色の不動産投資家が、その「隙間」を埋めるように立ち上がった経緯を追う。
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