再び不動産に対する追い風が吹いていることを実感した沢田さん。
この時期から不動産投資を活発に行うようになりました。
そして最近で大きな物件は何と言っても超一等地、銀座の商業ビルです!

>アイドルの挫折、夫の突然の死…など沢田さんの波乱万丈の人生を綴った前編の記事はコチラ

去年の10月に銀座の物件を買うことができました。
東京オリンピックや銀座の大きな再開発、松坂屋跡地の銀座6丁目計画や阪急跡地の再開発など、銀座にトレンドの風が吹いてくると感じたからです。

銀座の一等地となると大企業が所有する物件がほとんどで、個人投資家が買える物件はそうそう出ません。
かなり競合が多かったので、難しいと思っていたんですが、手に入れることができた時は嬉しかったですね。

こういった世界的なブランド地域は、実はインカムゲインも天井がないんです。
現在、銀座6丁目の中央通り沿いの角地にある米カジュアルファッションブランドの「アバクロンビー&フィッチ(アバクロ)」賃料は坪19万円と途轍もない価格です。
何故高額な家賃を支払うかといえば、銀座中央通り沿いというブランド価値のためであります。

少なくとも自分の中での適正価格で買えば利回りも稼働率も高い。
危険そうに見えて、実は一番手堅いのが一等地のブランドエリアの物件だと思います。

ただし、テナント収入自体はそれほど気にしていないんです。
ローンの返済と税金、それに経費さえ賄えれば、つまりマイナスにさえならなければいい。
現状維持ができてさえいれば、3年後とか4年後に、おそらく土地の値段が上がるでしょうから、その時に転売することになるかなと。

ですからテナントさんもいい方に入ってもらいたいですね。
やはり1階2階にどんなテナントさんが入るかで、雰囲気も変わりますからね。

古い8階建てのビルなので大規模なリノベーションや建て替えも検討していますが、銀座は歴史ある街なので隣のビルとのスペースが狭いのでなかなか工事できない。
タイミングを見ながらということになるでしょうね。

不動産は自分のパートナーみたいなもの。
ビジネスというより不動産そのものを愛しているので、売却する時はさみしくなります。
どの物件も大切なので、持ち続けていきたいと思ってしまいます。

この銀座の物件を手に入れたことで、現在は不動産投資はひと段落。
結局、19歳から始めてからこの方、不動産投資で一回も損をしたことがないという実績を誇ります。
そこから100戦無敗の不動産投資家という異名さえ。

負けなしと言われますが、私が特にすごいというわけじゃないと思います。
不動産投資という投資自体が持っている特徴だと。

結局投資物件は入居者やテナントさんが決まって毎月の収支が1万円でも2万円でもプラスであればそのままずっと持ち続けていることができます。
そうしているうちにローンの返済は進みますよね。

毎月の収支がプラスであれば、土地が下がっていてもずっと持ち続けていればいいし、土地が上がっていたら転売して、キャピタルゲインを得ることができる。

個人投資家の方は、リートなどと違って始めから出口を決めなければならない投資ではないし、企業のように会議や稟議もないので、今日、売却することもできますし、お孫さんの代まで何十年も持ち続けることも可能なんですよ。
プラスになるタイミングが来るまで毎月の賃料収入を得ながら待ち、自らの意思で出口を決めることが出来るんです。

無敗を目指すための6つのポイントとは?

つまりプラスになるまで待つことができる。
というのが不動産投資の特徴だと思いますね。
これが株やFXなどの金融資産だと、相場が下がってロスカットで強制的に決済されちゃうことも。
後、株を持っていた会社が倒産したり、投資信託なら運用会社が潰れてしまうこともあるでしょう?
そうなると資産は紙切れになってしまいますが不動産は現物ですから、まずゼロになることはありません。

待ってもらえないのが他の投資だとしたら不動産投資は毎月の収支さえプラスならいつまでも待てるというのが最大の特徴でありメリット。

その特徴を生かすことができれば誰でも不動産投資で勝つことは可能だと思います。
ギャンブル的な短期の勝負が好きな人には不動産投資は刺激が足りないかもしれませんが、資産として確実に増やしたいというのであれば不動産投資ほどふさわしい投資はないかと。

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長く持ち続けることができる物件、つまり利回りも入居率もいい物件をいかに選ぶかが不動産投資の最大のポイントだと沢田さん。
その見極めのポイントは何なのでしょうか?

私が現在やっている不動産投資は商業地で、一般的ではないかもしれませんが、不動産購入の条件は次の6つです。

1. ブランドエリアの一等地であること
2. 商業としても居住用としても使えること
3. 主要駅から徒歩3分以内であること
4. 道路付けがよく間口が広いこと
5. 土地の形状がよいこと
6. できれば角地であること
以上です。

こういう条件ですから当然競合も多く、買えないことも多いんです。
ですが、そこは我慢して本当にいい物件、自分が納得できる物件を待つ。
そうすることで稼働率もよく、結局プラスになる物件を購入することができると。

不動産投資の仕方はそれぞれスタイルがありどんなやり方が正解だということはないと思います。
人によっては地方の物件や駅から遠くても利回りの高い物件を狙うという人もいるでしょう。

脳内グーグルマップを作れば即断即決が可能になる!

私は脳内グーグルマップというのを持っているんですよ。
私のお散歩エリアだけなんですが、毎日散歩して、そのエリアの物件を3Dの映像のようにすべて視覚化しているんです。

ですから何丁目の何番地と聞くだけで、そこに建っているビルや、その中のお店やテナントが映像として見えてくるんです。
脳内ストリートビューですね(笑)。

毎日散歩しているので、毎日その情報は更新される。
私は自分で「お散歩投資家」だと。
自分のお気に入りのエリアの地図と変遷がすっかり頭に入っているんです。

ですからあの交差点の角のビルが売りに出されたそう聞いた瞬間に物件の映像が浮かびますから、内見などしないで即断即決。
すぐに不動産屋さんに電話です。

逆にいえば脳内グーグルマップが働かない場所の物件は基本的には買わない、というのが私のスタイルです。

まさに100戦無敗を誇るだけあって、なかなかここまでエリアを深く知っている人もいない。その背景にあるのは沢田さんの不動産に対する強い思い。愛情とさえ言ってよいかもしれません。

とにかく子供のころから興味を持ってたくさんの不動産を見てきたせいでしょうか?
物件を見た瞬間にその物件の持つ雰囲気匂いのようなものが分かるんですね。

「この物件が欲しい!」
って、土地とか建物が好きになってしまう感じ。
もちろん最初にあげた通り6つのポイントは抑えてのことですが……。

物件をたくさん見ることで五感を鍛える

この感覚は商業地だろうが居住地だろうが都市部だろうが地方であろうが関係なく働く感覚だと思います。
そのためにもとにかく物件をたくさん見ること。
実際に自分の五感で感じ取る訓練をすることだと思います。

こういう能力って、実は男性よりも女性の方が強い。
私もある物件を内見した時、玄関を入った瞬間になんだかカビ臭い。
物件全体を見たのですが、とくに見た目は問題ないのに、何だか空気が淀んでいるというか……。
知り合いの業者さんに頼んで調べてもらったら、基礎にヒビが入っていて、水漏れが見えない所で起きていたんです。
読者の方が男性ならば内見に行くときは奥さんなど女性と一緒というのがいいかもしれませんね。

不動産投資はまさにそういう意味で女性に向いている投資だと。
女性は実際によく街を歩いていますし、五感などの感性も鋭いですから。

男性は机上の数字や理屈で物件をどんどん買っちゃう傾向がありますが、同じエリアでも、駅の南口と北口では人の流れも雰囲気も全く違うということもあります。

後は今は何でもネットで見れる時代ですよね。
それこそ楽待さんのサイトなどで、常に物件情報に触れておくだけでも、不動産の相場観もできるし、目も肥えてきますよね。
そうこうしているうちに感性も磨かれてくるはずです。


それにしてもバブル崩壊とリーマンショックなど、さまざまな局面を経ながらも、沢田さんが継続的に不動産投資で成果を上げてきた秘密はどこにあるのでしょうか?

振り返ってみると結局人とは違う動きをしていたなと。
不動産が過熱して盛り上がっているときはなぜかあまり売買をせずに放っておいた。
これは夫と知り合ったことが原因でもあるのですが……。

ブランクの後の不動産投資は、不動産価格が下がり続けていて周囲の人が全員反対する中で思い切って商業地を購入しました。
すると幸いそれがほぼ底値で買うことになり、その後2000年以降のミニバブルで上昇しました。

またリーマンショックで不動産価格が下がり、多くの人が不動産投資を控え始めたころに再び動きだしました。

ブームの時はもう遅いというのが私の考えです。
マスコミが煽っているときは高値掴みをする可能性が高い。
逆にこぞって悲観的な記事が出ている時こそ実は買い時なんですね。

儲けようと思わずに誠実に向き合う。それが不動産投資成功のポイント!

とはいえ実は私はそれほど不動産投資で大きな利益を上げたいと思っているわけではないんです。
もちろんマイナスになることは避けたいですが、前に持触れたように不動産投資は待つことができる投資。

少しでも家賃収入でプラスが出ていれば私としては現状維持でもいいんです。
そもそも物件そのものに惚れこんで手に入れたものばかりですから、手放したくないという気持ちも強いんですね。

自分の目で見て、五感で感じ取ってこの物件を欲しいという気持ちになる。
すべてはそこから始まるので、利回りでいくら儲かるとか、そういうところから不動産投資に向き合っているのではないのかなと。

単にお金を儲けたり、稼ぐというものではなく、私にとっては安心や幸せを与えてくれるのが不動産であり、不動産投資なんです。
ですからもしこれからバブルが来たとしても血眼になって売買するということはないかなと。

子供のころからなぜか不動産が好きでした。
人生のどん底の時に、立ち直るきっかけになったのも不動産でした。
私にとっては私を守ってくれる父親でありパートナーのようなものだと思っています。

そんなありがたい存在に、これからも誠実に向き合っていくことが、長くいい関係を築けることになるのかなぁと。
そんな風に思っています。

≫ 100戦無敗の神話を誇る沢田富美子さん独占インタビュー!前編

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沢田富美子(さわだ・ふみこ)
1981年アイドル歌手としてデビュー

「ちょっと春風」後計5曲のシングルを出し、スマッシュヒット。1983年、芸能活動を一時休止し、パリ、ニューヨークへ留学。この間に会社を起業して実業家への道を歩む。
芸能活動期間中に不動産投資を始め、2部屋のワンルームのオーナーに。
その後結婚したが妊娠中に夫のガンが発覚し、出産直後に夫は他界。
一時精神的に落ち込むものの、再起をかけて始めた不動産投資が周囲の反対にもかかわらず成功し、不動産投資は成果を上げ続ける。現在は都内港区を中心に一等地に商業ビルを複数所有。

「沢田富美子 イン・コンサート 素顔の青春」
1981年に行われた「ファーストコンサート」ライブがCD化され発売中
【発売元】ソニーミュージック
☆公式HP⇒http://www.sonymusicshop.jp/DQCL-525/

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