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近年、中国の経済発展が目覚ましい。1978年から始まった改革開放路線が、数年前からようやく実を結んだのだ。大金を手に入れた者はその資産を有効活用すべく投資に目を向ける。そしてその投資先は、中国国内だけには留まらない……。

昨年だけでも194ヘクタールの日本の森林が買収されている

2000年代後半から中国資本による日本への不動産投資が盛んに行われはじめた。とくに水源地を含んだ森林の買収が目立ち、現在もなお問題視されている。先日、林野庁が発表した『外国資本による森林買収に関する調査の結果について』というデータを見ていただきたい。もちろん中国人以外の外国人も買収しているが、その割合は微々たるものである。平成25年1月から12月までの期間における森林買収事例は以下の通りだ。

日本全体 194ヘクタール

<内訳>
・北海道  191ヘクタール(うち168.9ヘクタールが中国の個人もしくは法人が取得)
・長野県  0.3ヘクタール
・神奈川県 3ヘクタール
・福岡県  0.2ヘクタール(中国の個人もしくは法人が取得)

昨年だけで、170ヘクタール近い森林が中国資本によって買われていることがわかる。その利用目的を見ると、資産保有、開発または転売、住宅用地とさまざまだ。

また土地だけでなく、マンションや商業ビル、一戸建てなどを購入する中国人も増えているという。事実、中国人へ向けて土地・建物売買の案内をしている日本国内の不動産会社もここ数年で激増している。

現場では今、何が起きているのか?

では次に、その不動産売買の実態についてを詳しくご紹介しよう。匿名を条件に取材に応じてくれたのは、都心部を中心に分譲マンションを販売する某不動産会社勤務の中国人・T氏。10年前に留学で来日したというT氏は日本での生活が気に入り、そのまま日本の企業に就職した。

最近、中国人が日本の不動産を買っていると聞くが、実際にはどうなのだろうか?

「確実に増えています。私の会社のお客さんにもたくさんいますよ。今年に入ってから、私が担当し実際に販売した物件だけでも7件あります。購入しているのはやはり富裕層の人たちが多いです」

一口に富裕層といっても、いったいどんな仕事をして財をなした人なのだろう。T氏は次のように語る。

「なんらかの会社を経営している人たちが多いです。特に目立つのはIT関係や投資会社の経営者。ご存知のとおり、中国ではものすごく経済が発展しています。そんななか、大金をつかむ人も少なくありません」