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マネー芸人の異名を持つ、天野ひろゆきさん。
都内に投資用不動産を保有していると聞き、不動産投資を始めたきっかけや、物件選びのポイント、さらには「あの噂」の真相について直撃!

なかなか聞くことが出来ない芸能人のお金にまつわる話。
芸能界でもお金に関して多くを語ることはタブー視されている傾向があるとか。

そんな中、自身のマネー哲学を綴った『ウドちゃんでもわかる マネー芸人・天野っちの「アマノミクス」的蓄財術』(ロングセラーズ刊)は好評を得ており、「資産運用について教えて欲しい!」と楽屋には行列ができるそう。

不動産投資のスタイル、資産運用の考え方など、マネー芸人・天野ひろゆきの「本音」に迫る!

不動産投資を意識したことはなく、気づいたら大家さんに……

――本日はインタビューをお受け下さりありがとうございます!
噂の真相についてなど、根堀り葉堀り伺わせて下さい。
早速ですが保有されている物件について伺ってもよろしいでしょうか?

そんなに大げさなものじゃないですよ(笑)!?
都内にマンションを2戸持っています。
そのうち1戸は他人に貸していて、もう1戸は実際に僕が住んでいるマンションです。

初めて買ったマンションの部屋が手狭になり、引越しをした時に、その部屋を賃貸に出したことがきっかけで、気づいたら不動産投資をしていたという感じです。

そういうわけで、結果的に大家さんになった形です。実は最初から家賃収入が目的で不動産を買ったわけではないんですよ。

もし、新しくマンションを買ったら、恐らく今のマンションも貸し出すことになると思います。自分が住みたくて本当に気に入っている物件を購入しているので、愛着がとても強いんです。
今の物件は実際に10年近く住んでいますし。最初の物件でも6~7年は住んでいましたから。だから、どの物件もそう簡単には手放しません!
いつかはそういう時期が来るかもしれませんが……。

 

――お笑い芸人として活躍しだして数年後の20代半ばにマンション購入を決めたそうですね。マンションを購入しようと思ったきっかけは何ですか?

上京して暮らしていくうちに荷物が増えてきて、その度に広い部屋へ引っ越していきました。そうすると家賃もどんどん高くなります。これを毎月払っていくとお給料が手元にいくらも残らないんですよ。
そんなある日、ポストに「頭金無しでマンションが買える!」という広告チラシが入っていました。
これを見てショックを受けましたよ。「自分はこのローンより高い家賃を払っているのにどういうこと?」って。
だって考えてもみてください。当時の家賃が20万円でした。毎月支払っても後には何も残りません。
「それじゃあ、いっそのこと買った方が得じゃないか?」そう思って自宅用のマンションを買うことにしました。
それが26歳のときです。

借りるより買った方が安いといっても、いきなり現金で買うのはムリな話です。
例えその規模のお金を持っていたとしても、手持ちのお金を全額つぎ込むわけにはいきませんよね。
そこでローンを組むことにしましたが、どこの銀行に相談したらいいのか……20代の若造に知り合いの銀行なんてそうありませんから、自分が預貯金をしている銀行へ相談をして、ローンを組むことになりました。
僕なんて超若手のころでしたから、そんなに信用が高かったとは思えないです。
まったく知識のない若造でしたから、銀行審査のときは事務所が協力してくれました。

でも基本的にローンは好きじゃありません。人からお金を借りることに対して抵抗があるんです。この性分は昔から変わらないですね。
だから自分が住む家も、できることなら即金で買いたいのが本音です。

芸人仲間からは「その若さでローンを背負ってどうするの?」「売れなくなったら大変だぞ!」と、冷やかし半分で心配もされましたが、このプレッシャーが却って仕事の励みになったのも事実です。
「若いうちに頑張って働き、なるべく早いうちに完済してやるぞ」って思たのを良く覚えています。

ほとんど見ずに決めた1戸目の新築マンション

――どんな視点で初めての物件選びをされたのですか?

実は大きな買い物をするときは即決しちゃうタイプで、はじめに購入したマンションはほとんど見ていないんです。他の物件との比較もしていません。
なにせ建つ前の物件でしたから、今から考えると恐ろしいですよね。
一応は事務所の知り合いの不動産業者さんに、「この建設会社は大丈夫ですか?」くらいは聞きました。
どんな物件を作っている会社なのか、健全な経営をしているのかが気になりました。きっと建築会社もピンキリですからね。

購入した物件は、都内にある30㎡ほどの単身者向けマンションです。
一番気に入ったところは、駅から歩いて1分という抜群の立地です。
その割に静かな環境で、1LDKだけど寝室が別にあり、一人暮らしにはピッタリの部屋なんです。

 

――1戸目のマンションが手狭になったので新しいマンションを購入したと伺いましたが、その際「売却」ではなく、「賃貸」という選択肢を取ったのはなぜですか?

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住み替える際に物件を売ってしまう人の方が多いみたいですけど、計算したらどうしたって貸すほうが儲かる!だから貸すことにしたんです。
もちろん物件にもよると思いますが、僕の場合は自分が気に入って住んでいた物件ですから、何より愛着もあって、そう簡単には売りたくないと思ったんです。

場所が良いせいか、これまでほとんど部屋が空いたことがありません。もちろん契約が切れて少しの間空室だったこともありますが、ある程度の家賃設定にしておけば、長く住んでもらえるのだと思ってます。

今住んでくれている人も管理会社に任せているので会ったことはないけれど、長く住んでもらっています。
家賃は都内のワンルームの相場だと想像していただければ(笑)。
相場と同じくらい、もしくは相場より気持ち安くなっているかもしれませんね。

設備もだんだん古くなってくるようで、管理会社にも言われてクーラーなどを直しましたよ。ただキッチンやバスルームなど大きなリフォームはやっていません。
考えてみると20年の間に3回しか入退去がありません。ですから、住みやすい部屋なんじゃないでしょうか。

マンションを決める際に重要視したポイントはココ!

pic12――2戸目のマンションを購入する際、「物件を見るポイント」は何か変わりましたか?

2戸目の購入は、1戸目のマンションを購入した経験が役に立ちました。
「これくらいの額のマンションを買ったら、月々どのくらいのお金を返していけば○年後には完済する」なんてことを頭の中でシミュレーションできましたね。
物件についての知識も増えていたので、見るべきポイントは、よーく確認しましたよ。
チェックしていたのは、エリア・駅からの距離・建築会社・間取りなどです。

中古マンションは過去に何があったのか、全てを把握することが出来ないから、立地がよくてオプションが選べる新築物件を10戸くらい見てまわりました。

不動産屋をまわっているとお茶を出してくれるんですよ。大きな買い物をするかもしれないお客さんだから待遇もすごくいい。
物件を見てまわるときに後輩を連れて行ったら「カフェに行く必要ありませんね!」と言って喜んでましたね(笑)。

2戸目の購入の決め手になったのは、1戸目と同じく周りの環境です。昼と夜の両方見に行って、静かな住環境が気に入りました。

管理会社をパートナーにして運営

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――物件の管理や入居者募集など、ご自身でも関わっていらっしゃるのですか?

入居募集もリフォームなども、全て管理会社にお任せしています。
「こんな感じで条件を出しますか?」とざっくばらんに見せてもらって「はい、大丈夫です!」と了承しています。
でも気をつけないといけないことも多いらしいですね。他の大家さんの話を聞いていると喫煙やペットの問題も無下にはできません。

ただ「大企業に勤めていなきゃダメ」といったような厳しい条件はつけていませんよ。エリートでも悪い人はいますからねぇ(笑)。そんなことで判断はしません。

一生懸命活動されている不動産投資家さんもたくさんいらっしゃると思いますが、僕の場合は本当にガッツリ不動産投資をやっているイメージとはかけ離れていると思います(笑)。
先日取材で、賃貸用の不動産だけで100室以上も持っている大家さんもいると聞いたのですが、僕もいつか1棟ものを持てたらいいな~(笑)。

芸人の間で不動産投資はポピュラーなのか!?

――同じ芸人さんではコウメ太夫さんが一棟アパートを所有されているようですが、芸人さんの間で他に不動産に関心が高い方はいらっしゃいますか?

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どうでしょう。不動産を持っている芸人はあまり聞いたことありません。
コウメ太夫さんは1棟アパートを持っているんですね。すごいですね。

日本人の良くないところと言いますか……、お金について話すのをあまり良しとしないところがあるじゃないですか。そういう面もあって、あまり知られていないのかもしれません。
僕みたいに、少しお金の運用をしていることを話したおかげで資産が10億円あるとか言われちゃうのも原因は同じかもしれませんね(笑)。
ビックリしましたよ!そんなにありませんからね!本当に(笑)!!

>>第2回、芸能界の投資事情と天野流物件選びのポイントに迫る!!

 

 

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天野ひろゆき(あまの・ひろゆき)

1970年生まれ。愛知県出身。
趣味は料理、漫画&映画鑑賞と経済の動向をチェックすること。

1991年(21歳)相方のウド鈴木とコンビ結成
1996年(26歳)初めてのマンションを購入
30代半ば、住み替えをきっかけに不動産投資を開始

2013年『ウドちゃんでもわかる マネー芸人・天野っちの「アマノミクス」的蓄財術』出版

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